浦和は2回戦からの出場。大阪府代表・関西大と対戦し、スコアレスのまま延長戦に突入したが、延長前半に伊藤 敦樹のゴールでようやく先制すると、1-0のまま勝ち切った。
リーグ戦では前節・FC東京戦をスコアレスドローで終えたものの、現在10戦負けなし。ただし、その試合の序盤に酒井 宏樹が左腕を負傷し、6分で交代。マチェイ スコルジャ監督は、山形戦で酒井が出場しないことを明言している。
対する山形の最高成績は、2014年度大会の準優勝。決勝直前にはJ1昇格プレーオフからの昇格を達成し、その勢いで初タイトルを目指したが、G大阪の3冠達成を目の前で見届けることになった。その4年後の2018年度大会ではベスト4に進出。準決勝では仙台との“みちのくダービー”が実現した。勝てば決勝の相手は浦和だったが、仙台に敗れたことで実現しなかった。
昨年度も、2回戦で勝利すれば浦和と3回戦で当たることになったが、大槻 毅監督率いる群馬に敗れたため、挑戦することができなかった。しかし、今年度はJFL・ソニー仙台FCと対戦した2回戦を1-0で突破し、3回戦に進出。山形にとっては、仙台と対戦した5年前以来のJ1チームとの公式戦となる。
浦和がFC東京戦から中3日なのに対して、山形はリーグ前節・磐田戦から中2日。しかも、公式戦5連戦の4戦目であり、この連戦中に先発の大幅な変更はない。磐田戦に続いて本拠地・NDソフトスタジアム山形で戦えるというアドバンテージはあるが、コンディション等を考慮すれば今回は大幅なメンバー変更も予想される。
浦和のマチェイ スコルジャ監督は、下位カテゴリーのチームとの対戦についてこう話している。
「祖国(ポーランド)での経験からも言えることだが、カップ戦でカテゴリーが下のチームと戦うのは毎回難しい試合になる。そして、日本でも同じことが言えると思う。ルヴァンカップ(Bグループ)での清水戦や、天皇杯2回戦・関西大学戦も非常に難しい試合だった。この天皇杯では、集中を途切らせないで戦わなければいけない。昨季もJ2のチームが優勝している」 関西大戦後には「非常にバッドゲーム。プレーが乏しい試合」と断じたマチェイ スコルジャ監督。その教訓を生かして、今回は90分で決着をつけたいところだろう。
一方の山形・渡邉 晋監督は、「個人的なことを言わせてもらうと、下のカテゴリーのチームを率いて上のチームとやるのは初めて。今までは全部逆だった」と意外なカミングアウトをしている。J1仙台で6シーズン指揮を執ったあと、2021年にはJ2山口の監督に就任しているが、その年の天皇杯1回戦ではヴェルスパ大分(アマチュアシード)と対戦し、PK戦までもつれ込んだ末に敗れている。そのヴェルスパ大分もラウンド16でJ2磐田に敗れるまで、J1チームとの対戦はなかったため、J1チームと対戦するには相当勝ち上がらなければいけなかったが、渡邉監督は「初めてなので、そこも楽しみたいなと思います」と話していた。
[ 文:佐藤 円 ]
