観戦は無料。勝者は8月2日のラウンド16で町田と対戦する。
試合が始まった7月12日は梅雨前線と湿った空気の影響で荒れ模様の天候となり、同日深夜には富山・石川両県の一部に線状降水帯が発生したほど。19時に開始され、雷の接近による三度の中断を挟みながら延長前半まで進んだが、22時35分過ぎに中止となった。その後の協議により、それまでの試合成立と1週間後の再開が決まった。中止時点の選手で再開し、交代や警告などそれまでの記録が引き継がれる。両チームとも延長で追加された枠も含め6人の交代を使い切っている。
ここまでの試合展開を振り返っておきたい。
直近のリーグ戦から富山はスタメンを9人、新潟は同じく10人を入れ替えてスタート。低い位置から攻撃を組み立てる新潟に対し、富山は高めにブロックを敷いて対峙したが、新潟が開始直後から圧倒的にボールを支配して次々とチャンスを作る。20分に谷口 海斗のシュートのこぼれ球を長谷川 巧が右から勢いよく蹴り込んで難なくゴールをこじ開けてみせた。
しかし、ここから富山がハードワークに徹した泥臭いプレーで反撃に転じ、相手陣でのボール奪取やセカンドボールの回収で押し込む時間も作った。前半は小康状態だった雨が後半に入って激しく降り出した中、富山はさらに運動量を上げて攻めかかり、58分、松岡 大智が中央からグラウンダーのミドルシュートを左スミに突き刺して同点に追いついた。
二度目の中断が明けた60分以降は新潟が再びペースを握るが、決定機を逃し、富山が78分にカウンターから再び松岡が決めて勝ち越しに成功。しかし、新潟も意地を見せて82分にパスワークで崩して左から太田 修介が決めて追いつき、延長前半の95分にも太田が右からのグラウンダーのクロスを流し込んで勝ち越した。
両クラブはその後、中2日のハードスケジュールでリーグ戦があり、富山は明治安田J3第18節・琉球戦に1-0で、新潟はJ1第21節・札幌戦に1-0で勝利を収めた。さらに中3日で今回の再開試合に臨む。
延長後半のカギは1点を追う富山が握っている。新潟の巧みなボール回しに対してボールを奪うことさえ難しかった前半の立ち上がりを考えると、リセットされて選手もリフレッシュした状態ではやはり分が悪い。時間も15分しか残されておらず、ゴールを奪う作戦を練らなければならない。全力でプレスを掛けてもチャンスは数回だろう。この試合で2ゴールを挙げて勢いに乗っている松岡の一発やセットプレーに期待がかかる。
富山の小田切 道治監督は「ここまでは良いトライができていたと思う。うまく守れていたシーンは多かったし、攻撃でも相手のプレッシャーに対して狙いを持ってボールを動かすことができていた。ただ、1週間前とは違う試合だと考えて臨んだほうがいいのかもしれない。1点取り返さなければならないので、その方法を考えたい」と話している。
[ 文:赤壁 逸朗 ]
