ヴィアティン三重は、天皇杯三重県予選準決勝で東海社会人リーグ1部のFC.ISE-SHIMAに3-0で順調に勝利を挙げた。決勝ではJFLでしのぎを削るライバル・アトレチコ鈴鹿クラブと対戦。序盤に先制を許す苦しい展開を強いられながらも、後半に一気に巻き返して3得点を奪い、鮮やかな逆転劇で三重県代表の座を勝ち取った。
今季よりチームの指揮を執るのは、秋田、愛媛とJリーグでも監督経験のある間瀬 秀一氏。その指揮のもと、チームは主戦場となるJFLでもおおむね順調な戦いぶりを見せている。開幕戦こそ高知ユナイテッドSCに敗れたものの、その後は堅実に勝点を積み上げ、7試合負けなし。19日に行われたリーグ前節ではアトレチコ鈴鹿クラブに天皇杯予選の借りを返された形となったが、JFLでは好位置をキープ。格上を相手とするこの試合に向けての状態は悪くないと見る。
チームには篠原 弘次郎、大橋 尚志、木戸 皓貴、野垣内 俊らJの舞台で多くの経験のある選手も在籍。J3の今治に対して、臆せずに立ち向かえる能力を備えた戦力がそろう。また、主力FW梁 賢柱は2021年に今治でプレーした経験を持っているだけに、モチベーションを高めて古巣戦へと臨むはずだ。
対する4大会連続で愛媛県代表となったのは、明治安田J3を戦う今治だ。
今治は愛媛県予選決勝で四国リーグのレベニロッソNCと対戦。前半に2点を奪ったのち、後半で1点を返されて相手に追いすがられるも、チーム力の差が出る終盤で一気に猛攻を仕掛け、終わってみれば6-1の順当な結果で、勝ち名乗りを上げた。
その一方で、リーグ戦は好不調の波が大きく、苦労している感が否めない。悲願のJ2昇格を目指し、J3参戦5年目の今季は開幕4連勝と順調なスタートを切ったものの、その後は連敗と連勝を繰り返すなど戦いぶりが安定せず。3連敗で迎えたリーグ前節・福島戦は序盤に幸先の良いゴールで先手を奪って、試合を優位に進めながら連敗脱出への筋道を見いだしたが、守勢に回ると56分に失点を喫して試合は振り出しに。その後、相手選手の退場で数的優位に立ちながら福島の勢いを止め切れず、逆転を許して屈辱的な敗北を喫した。
今治は今季より指揮官に就任した服部 年宏監督の下、コンパクトな陣形を保つ組織的な守備を強みにしながら、好機ではマルクス ヴィニシウスら個の能力に長けたタレントが躍動してきたが、ここしばらくは攻守の歯車がややかみ合っていない印象が拭えない。
この試合はカテゴリーが1つ下のチームが相手だが、ヴィアティン三重は前回大会の1回戦でJ3鳥取を破っている難敵。言うまでもないが、リーグ戦同様、チームの総力を結集して試合に臨む必要があるだろう。
[ 文:松本 隆志 ]