「リーグ戦では7位以上。カップ戦ではファイナリストになる」(井原 正巳監督)という目標を今季掲げている柏。明治安田J1の戦績を見ると、開幕3戦で2勝1分と好スタートを切ったが、以降の14試合での勝利数は『3』。なかなか白星を積み重ねられず、直近のリーグ戦では2連敗を喫してボトムハーフに沈んでいる。一方、カップ戦の戦績を見ると、JリーグYBCルヴァンカップではプレーオフラウンドまで進出し、6月5日と9日に名古屋とホーム&アウェイ方式で対戦。2戦合計1-2で姿を消すこととなり、指揮官はプレーオフラウンド第2戦後、「最後まで攻撃やフィニッシュ(の形)は作り出したが、結果的にはこじ開けることができずに敗戦となった。非常に悔しいし、大勢のサポーターが来てくれたので申し訳ない気持ちでいっぱい」と唇を噛んだ。今季の目標である「カップ戦でファイナリストになる」可能性の1つがついえたからこそ、天皇杯に懸ける思いは一層強くなっているはずだ。
前述の名古屋戦から中2日というタイトな日程。ターンオーバーが濃厚と思われるからこそ、控えに甘んじていた、あるいはメンバー外を余儀なくされた選手の奮起に期待がかかる。エネルギッシュな動きで守備陣をかき乱し、積極的に仕掛けられる山本 桜大。チーム随一の経験値を持ち、巧みなポジショニングで攻撃の潤滑油となれる武藤 雄樹。大柄な体から繰り出される加速力が魅力のフロートなど……。いまかいまかと出番を待つ個性溢れる選手たちが、勇猛果敢にゴールへ襲いかかるだろう。
柏は昨年度、決勝まで進出し、川崎Fと激突。延長戦でも決着がつかずにPK戦まで持ち越されると、10人目のキッカー・松本 健太のシュートが防がれ、あと一歩のところで涙を呑んだ。試合後、キャプテンの古賀 太陽は「サポーターの皆さんもタイトルを望んでいると思う。『内容で良いものを示せた』で終わらせず、結果にこだわってもう1回タイトルを獲れるようにやっていきたい」と話していた。結果にこだわる心意気を、ピッチでしっかり体現したい。
その柏と対戦するのは、1回戦で北海道十勝スカイアースを破った岩手。ただ、J3では2勝3分10敗と最下位に沈み、19位・讃岐との勝点差は『5』となっている。5月8日にはGM兼強化部長に就いていた神野 卓哉氏が新監督に就任したものの、上昇気流に乗れず。大会は異なれど、J1クラブを相手にジャイアントキリングを起こし、浮上のきっかけをつかみたい。
試合は6月12日19時、三協フロンテア柏スタジアムでキックオフだ。
[ 文:藤井 匠 ]
