ただ、2回戦・筑波大戦は、直近のルヴァンカッププレーオフラウンド第2戦・C大阪戦から中2日。そのあとにも中2日で明治安田J1第18節・横浜FM戦を控えている厳しい日程であるため、スタメンの顔ぶれは不透明だ。ルヴァンカッププレーオフラウンドで2試合連続ゴールを決めているナ サンホは「誰が出るのか分からない状況ではありますが、いつどんなときでもベストなパフォーマンスを発揮できるように、選手としては最善の準備を尽くすことが重要」と話した。
オーストラリア代表のミッチェル デュークは代表の活動を途中離脱し、チームに合流したものの、谷 晃生ら4人の代表組は筑波大戦を欠場する。また直近の試合から中2日で臨む連戦であるため、リーグ戦や公式戦で出場機会を得られていない選手たちにとっては、1つのチャンスだろう。昨季までキャプテンを務めた奥山 政幸は「目の前の相手に勝ちたい」と話し、天皇杯の出場に意欲。またアタッカーの沼田 駿也も「数字にこだわって良い準備をしたい」と語気を強めた。
町田での在籍年数8年目と、古株の奥山 政幸は「天皇杯にあまり良い思い出はないです」と語っており、天皇杯の結果の歴史を変える意欲をのぞかせた。リーグ戦で出場機会が少ない選手たちは、自身の存在価値を高めることと並行して、クラブとしての天皇杯の結果を“アップデート”することの“二兎”を追う。「プロとアマチュアの差を結果で示す」と黒田 剛監督も厳しい口調で選手たちに勝利を求めた。
一方の筑波大にとっては、J1首位チームとの格好の腕試し。トップを走る相手に“一泡吹かせよう”とモチベーションもすこぶる高いに違いない。“チャレンジマッチ”に臨む筑波大の印象について、町田の黒田監督は「スキルのレベルも高いし、走力もある。大学屈指のチーム」と高い評価を下した。
選手個人に目を向けると、先のU23アジア杯のメンバーだったFW内野 航太郎や、2026年に横浜FMへの加入が内定しているDF諏訪間 幸成らが在籍しているため、筑波大は「プロの予備軍と言ってもいい」と黒田監督。また町田の指揮官好みのサイズが大きな選手がズラリとそろっていることも、黒田監督が筑波大を大いに警戒するポイントだ。「がっぷり四つに組んでどちらに勝負が転ぶか、そんなギリギリの勝負になるかもしれません」と黒田監督は戦況をそう見立てた。
町田がJ1の首位チームらしく、“貫禄勝ち”を収めるのか。それとも筑波大が大番狂せを演じるのか。町田と筑波大が顔を合わせる一戦は、ジャイアントキリングの期待値が高い試合として、注目度も高い対戦カードだ。
[ 文:郡司 聡 ]
