C大阪の昨年度の天皇杯を振り返ると、初戦の2回戦・Cento Cuore HARIMA戦は北野 颯太の2得点など5-0で勝利を収め、3回戦では当時J2の大宮に3-1で勝利。順当に勝ち進んだ中でラウンド16・湘南戦では、1-1で迎えたPK戦で7人目までもつれ込んだ末に敗退。6人目のキッカーとなった北野は、「悔しい思いしかありません。プロになって初めて蹴ったPKでしたが、決められれば勝ち上がりが決まる最高のシチュエーションでした。自信はあったので、いまでも悔しい思いが蘇ってきます。だからこそ、自分の力でチームを勝たせたい思いが今年はより強い。昨年タイトルを逃したぶん、今年は獲りたいです」と今大会へ向けた抱負を述べた。
今大会初戦となるジェイリースFC戦。豊富な運動量と球際の強さを武器に向かってくる相手に対し、C大阪としてはしっかりとボールを動かして相手も動かし、早い時間に先制して試合を優位に進めていきたい。最初の決定機からどん欲にゴールを狙い、2点、3点と畳みかけていく姿勢が求められる。この2回戦は、直近の公式戦、町田とのJリーグYBCルヴァンカッププレーオフラウンド第2戦から中2日、さらには2回戦後にも中2日で明治安田J1第18節・浦和戦が控えているだけに、普段リーグ戦での出場機会が少ない選手たちが主体となって臨むことが予想される。プレーに飢えた選手たちの、リーグ戦につながるアピールにも期待したい。ルヴァンカップで町田に敗れ、1つタイトル獲得の可能性を失った直後だけに、天皇杯に懸ける思いは増している。しっかりと2回戦を突破し、3回戦進出を果たしたい。
九州リーグに所属するジェイリースFCは、大分県予選決勝でJFLのヴェルスパ大分に2-0で勝利。格上相手に昨年の“リベンジ”を遂げて初の天皇杯出場を果たすと、1回戦では徳島県代表のFC徳島を延長戦の末に1-0で下し、2回戦にコマを進めた。決勝点を決めたのは、清水や名古屋などでもプレーしていた八反田 康平。2018年に創部した新しいチームだが、八反田らJ1経験のあるベテラン選手に加えてFWの薗田 卓馬らJ2やJ3チームに在籍経験のある選手も多く、この試合でもJ1相手に果敢に立ち向かい、歴史的な勝利を目指す。C大阪と同様、こちらも8日と9日に九州リーグを戦っており、そこからのアウェイ戦と日程は厳しい。それでも公式戦で初のJリーグチームとの対戦であり、大分県出身の清武 弘嗣がいるC大阪との一戦は、ジェイリースFCにとって特別な試合になるだろう。清武と大分U-18で同期の小手川 宏基も所属しており、マッチアップすれば楽しみなポイントだ。
J1のC大阪が順当に勝利を収めるか、九州リーグ所属のジェイリースFCがジャイアントキリングを果たすか。カップ戦特有の緊張感に包まれる一戦は、6月12日19時、ヨドコウにてキックオフされる。
[ 文:小田 尚史 ]


