J3の栃木SCは栃木県予選決勝で、現在明治安田J3で首位に立つ栃木Cを2-0で下し、本大会出場を決めた。栃木SCは今季1年でのJ2復帰を目指してリーグ戦を戦っているが、第13節を終えて12位と戦績は芳しくない。総失点8と守備は堅調ではあるが、一方で総得点は『7』。得点力不足を解消しなければ、上位浮上は望めない状況にある。
ただ、4月18日に磐田から藤原 健介が加入したことで状況が変わりつつある。彼が中盤でタクトを振るようになったことでチームの攻撃が徐々に機能し、チャンスの質が上がってきている。前述の栃木C戦では、藤原 健介が放った高精度のキックから何度もチャンスを作ると、藤原 健介が前半と後半に1本ずつ、CKからゴールを演出した。
小林 伸二監督が率いるチームは堅い守備に定評があるため、試合の流れに左右されずにゴールが狙えるリスタートの質が上がったことは大きな前進だ。藤原 健介は「栃木SCはこの順位にいるチームではない。自分が勝たせるつもりでやる」とチームをけん引しながら、現状の流れを変えてくれそうな気配を漂わせる。
気になるのは1回戦のメンバー構成だ。リーグ次節・讃岐戦まで1週間空くことを考えると、リーグ戦を戦う主軸メンバーが中心を担う可能性もある。ただ同時に、チーム力を上げていくには主軸以外の選手たちが実戦の中で力をつけていく必要もある。果たしてどのようなメンバーで臨むことになるのか、注目だ。
昨年度の天皇杯は2回戦でJ2の藤枝に0-2で敗れて、初戦敗退となった。今年度は1つでも先にコマを進めたいと考える中で、1回戦を突破すれば2回戦でJ1の東京Vと対戦することが決まっているため、栃木SCとしてはJ1クラブと戦えることが1つのモチベーションとなりそうだ。
一方の大山サッカークラブは、山形県予選決勝でFCパラフレンチ米沢に4-2で勝利し、2年連続で本大会出場を決めた。
大山サッカークラブは山形県鶴岡市で活動する、東北社会人リーグ2部南に所属するチーム。J2山形のアカデミーや鶴岡市内の高校に所属していた選手などが在籍し、東北社会人リーグ1部昇格を目指して戦っている。
昨年度の1回戦ではJ3の福島と対戦して、0-9の大敗を喫した。今回の対戦相手もJ3のチームだけに、同じ轍を踏まないと意気込んで臨むはずだ。上位カテゴリーの相手に食らいつきながら、昨年度の悔しさを晴らす勝利をつかみ取ることができるか。
[ 文:鈴木 康浩 ]