ベルガロッソいわみは島根県社会人リーグ1部の紫逅倶楽部を相手に2分、橋本 峻輝の左からのクロスがそのままゴールインして先制。その後も多くのチャンスを作るが、モノにできず。後半も前半同様に主導権を握って試合を進めると、70分、水津 颯太の右からのクロスを伊能 玲生が頭で合わせて追加点。その1分後には原田 烈志が右サイドの角度のないところから右足シュートを決めてダメ押し。失点をゼロに抑えて勝ち切った。
北九州は九州リーグを戦うKMGホールディングスFCを相手に18分、吉長 真優がヘッドで落としたボールを渡邉 颯太がDFと競り合いながら自分のものとし、右足で流し込んで先制。しかし、その後は相手の組織だったプレスによってなかなか効果的な攻撃を繰り出せず、39分に失点。前半は1-1で終えた。後半に入って岡野 凜平と河辺 駿太郎の投入で流れを引き寄せると、63分、吉長 真優のスルーパスに抜け出した河辺 駿太郎がペナルティーエリア内右から折り返す。これを渡邉 颯太が右足で流し込み、2-1のまま試合を終えた。
ベルガロッソいわみは今季の中国リーグで3試合を終えて1勝2分、10チーム中3位につける。そのスタイルは、ハードワークをベースにシンプルにボールを前進させてゴールを目指すもの。島根県予選決勝の得点がそうだったように、サイドからの攻撃が効果的で、ゴール前へも複数選手が走り込み分厚い攻撃を仕掛ける。
北九州は明治安田J3で第9節・福島戦から4戦未勝利という状況だった。だが、第12節・金沢戦で約1カ月半ぶりの先発出場を果たした河辺 駿太郎のゴールを守り切って1-0の勝利を収めると、第13節・琉球戦も河辺 駿太郎がゴールを決めて2連勝。戦績を7勝2分4敗とし、4位に浮上した。すべての勝利が無失点によるもので、ここまでの計7失点はリーグ最少と堅守が大きな武器になっている。
北九州の増本 浩平監督は福岡県予選決勝の苦しい戦いぶりを振り返りながら、「自分たちもカップ戦でそうだったように、上位カテゴリーチームに対するときの下位カテゴリーのモチベーションは十分に警戒しなければいけない」とコメント。ベルガロッソいわみとは3月のトレーニングマッチで3-3と引き分けていることもあって、気を引き締めて今ゲームに臨みたいとしている。
このゲームの1つの見どころは、古巣戦となる2選手のプレーだ。島根県出身の官澤 琉汰は今季、北九州からの育成型期限付き移籍でベルガロッソいわみに加入したMF。期限付き移籍の場合、所属元との公式戦には出場できないことが多いが、官澤 琉汰の場合、クラブ双方の話し合いでその条項は盛り込まれず、この一戦への出場は可能に。前記のトレーニングマッチで1ゴールを挙げており、意欲的なプレーが期待できる。一方、北九州の坪郷 来紀は昨季、育成型期限付き移籍によりベルガロッソいわみでプレーしたアタッカー。その経験もあり成長の跡が見える今季、古巣相手に活躍して今季リーグ戦初出場へとつなげたいだろう。
待っている結末は順当か、それとも驚きか。
[ 文:島田 徹 ]