川崎Fにとっては、中断期間明けのゲームとなる。リーグ戦とAFCチャンピオンズリーグエリートを並行して戦っていたことでシーズン前半戦は連戦続きだったが、5月31日の明治安田J1第19節・広島戦を終えると、チームは久しぶりの連休で体と心を休めた。3日間あったオフを思い思いに過ごしたようで、選手もスタッフもようやくリフレッシュできた様子であった。
この一戦を皮切りにシーズンの戦いが再開。天皇杯でのタイトル、そしてアジアの舞台への出場権獲得に向けて、チーム全体の士気は高い。その初戦はカテゴリーが2つ下となる相手との対戦となるが、長谷部 茂利監督は“いつもどおり”を強調しつつ、気を引き締めている。
「相手のこの試合に懸けるモチベーションなどに対して、自分たちも負けないようにする。どうしても同じはあり得ないけど、同じくらいの心や体やコンディションで試合に挑むべき。『どうも相手のほうが上ですね』では良くないし、受けに回ると難しくなる。でも、そういうところを相手が狙ってくるのは分かり切っているので、相手よりも常にいろいろなところで上回って、100%同士で戦うことが大事だと思います」 日本代表の一員としてFIFAワールドカップ26アジア最終予選を戦っている高井 幸大をはじめ、U-20日本代表に招集されている大関 友翔、神田 奏真、土屋 櫂大、U-20 Jリーグ選抜として海外遠征に参加している野田 裕人と不在の選手が多く、7日には瀬川 祐輔の電撃移籍も発表されるなど、少し選手層に不安は残す。ただその一方で、大島 僚太やジェジエウ、三浦 颯太や宮城 天といったケガで離脱していた選手がコンディションを整えて戻ってきており、ピッチに立つ機会が見られるかもしれない。
中2日でJ1第20節・横浜FC戦が控えているが、指揮官は「常にベストメンバーを送り出す」ことを明言している。川崎Fとすれば、きっちりと力の差を見せつけ、勝利をつかみたい。
福島にとっては、これ以上ないチャレンジングなゲームとなる。何を隠そう、昨季からチームの指揮を執り、ショートパスを主体とした攻撃的なサッカーを植えつけてきた寺田 周平監督は、現役時代に川崎Fで長きにわたってプレーし、引退後もそのままクラブに残ってコーチング業に勤しんだ。現在のフットボールスタイルの礎を築いたクラブとの一戦に自然と力は入るだろう。
今季のJリーグYBCルヴァンカップでは1stラウンド1回戦でJ2の札幌に6-3と打ち勝ち、2回戦でJ1の柏に2-3と善戦したように、上位カテゴリーの相手に対しても十分渡り合えることは証明済み。川崎Fにも臆せず真っ向からぶつかり、さらに自信を深める結果を手にしたい。
[ 文:須賀 大輔 ]


