FC東京は14日に行われた明治安田J1第20節でC大阪と対戦し、2-2の引き分け。公式戦での連敗を『4』で止めた。C大阪戦でのトピックの1つとしては、今季継続してきた[3-4-2-1]のフォーメーションを[4-4-2]に変えたことが挙げられる。
松橋 力蔵監督は試合後、「なかなか勝ちにつながらず、勝点を積めない中で、フォーメーション変更は以前から頭にありました。ただ、結果が出ていなくても積み上げてきた部分や見えていたものもあったので、準備不足の状態で大きく変えるのは難しいという判断もありました。この(中断期間の)2週間で整理を進めて、今日ようやくトライできたという形です」と、慎重な準備の末の変更だったことを明かした。
選手たちもフォーメーション変更に対する手ごたえをつかんでいる。C大阪戦で途中出場からマルセロ ヒアンの同点ゴールをアシストした野澤 零温は、「4バックになって、より攻撃的になれている実感がある。自分が昨年や今年のキャンプから積み上げてきたことが少しずつ形になってきているのかなと思う。ただ、今までやってきた3バックの戦術がベースとしてあるからこそ、今回の4バックもうまく機能していると感じている」と語った。
また、日本代表の活動から戻った俵積田 晃太も、途中出場から左サイドハーフとして躍動。これまではシャドーとして中央寄りのエリアでのプレーが多かったが、この日は得意のドリブルでサイドを切り裂いた。「サイドのほうが自分の長所は出せると思う。でも、中でも自分のプレーを出せるように成長していけたら」と確かな手ごたえを感じていた。
またC大阪戦では選手登録の関係で出場できなかった長倉 幹樹が、金沢戦でFC東京での公式戦デビューを果たす可能性が高そうだ。
対する金沢は天皇杯1回戦で中京大に6-0の快勝を収めて2回戦に進出した。ただし、リーグ戦では7戦未勝利と苦しい状況が続いている。14日に行われた明治安田J3第16節・栃木C戦は辻田 真輝新監督にとってのホーム初陣となった中、8分に先制したものの、最終的には1-2の逆転負け。白星には届かなかった。
注目選手は、J1通算328試合出場101得点の実績を持つストライカー・パトリック。リーグ戦は2試合連続でスタメンを外れているが、ひとたびピッチに立てば脅威となる存在だ。また、今季のJ3でここまで2得点4アシストの西谷 和希と、西谷 優希の“西谷ツインズ”がそろって出場するかどうかにも注目だ。
カテゴリーが異なる相手との対戦とはいえ、FC東京にとっては新たに挑む[4-4-2]の完成度が問われる重要な一戦となる。ここでさらなる手ごたえをつかめるかどうかは、今後の戦いに大きな影響を及ぼすはずだ。一方、金沢にとっては、格上との対戦という絶好のチャレンジの場。試合開始から勢いに乗れれば、番狂わせを起こす可能性も十分にある。流れを引き寄せ、勝利をつかむのはどちらか。天皇杯ならではの、一発勝負の緊張感に満ちた試合が幕を開ける。
[ 文:匂坂 俊之 ]
