
夏の熱気が続く中、福島にとって特別な一戦がやってくる。8月19日、とうほう・みんなのスタジアムで、J3福島と山形県代表・大山サッカークラブ(東北社会人リーグ1部)が相対する。福島にとっては5年連続14回目、大山サッカークラブにとっては3年連続5回目の天皇杯出場。両者は2024年度大会の1回戦でも対戦しており、当時は福島が9-0で勝利している。
福島は7月25日の天皇杯福島県予選決勝で、いわき古河FCを相手に前半だけで4得点を奪い、7-0の大勝。三浦 知良もゴールを記録し、本戦出場に貢献した。決勝戦後、三浦 知良はまず目の前のリーグ戦を優先する考えを示しつつ、「1回戦をしっかり勝って、2回戦で横浜FMのようなJ1のクラブとやれることはクラブにとって大きな経験になる」と語り、勝ち上がりへの思いも口にした。自身が天皇杯で過去に3回決勝へ進み、そのうち2回(1992年度、1993年度)で“マリノス”に敗れた経験にも触れ、「マリノスとやりたいです」と笑顔を見せた。
横浜FCからの期限付き移籍が延長され、秋春制移行初年度となる2026/27シーズンも福島でプレーを続ける“キング・カズ”。ここまで2節を消化した明治安田J3での出場はなく、天皇杯の舞台で再びピッチに立ち、ゴールに絡む姿を示したい。

福島県予選決勝でゴールを挙げた三浦知良。本戦での活躍にも期待がかかる(写真は2026年J2・J3百年構想プレーオフラウンド第2戦・琉球戦)
対する大山サッカークラブは、山形県鶴岡市大山地域の選手を中心として1959年に発足した社会人クラブ。地域に根差した活動を長年続けてきており、社会人生活と両立させながら力をつけてきたチームだ。4月26日の山形県予選決勝では東北公益文科大を7-0で破り、本戦出場を決めた。2020年度の第100回大会で悲願の初出場を果たして以来、今大会で通算五度目の挑戦となる。過去四度の出場では白星も得点もなく、格上のJクラブを相手に悲願の初ゴール、初勝利を目指す。
本拠地で迎え撃つ福島にとっても、勢いをつなげるために重要な一戦となる。両チームがそれぞれの立場から勝利を目指す中、スタジアムの熱気も高まりそうだ。天皇杯は、番狂わせが起きやすい舞台でもある。福島にとっては、次のステージでJ1クラブと対戦する権利を懸けた大事な一戦。両者の意地がぶつかり合う90分に、幅広いサッカーファンの視線が注がれる。
[ 文:近藤 健多朗 ]