横浜FMの今季の戦いは、2週間前のFUJI XEROX SUPER CUPからスタートしている。その試合こそ天皇杯王者・神戸にPK戦の末に惜敗したものの、6年ぶりに参戦したAFCチャンピオンズリーグ(ACL)ではグループステージ2連勝。倒した相手は韓国王者の全北現代であり、オーストラリア王者のシドニーFC。ポテンシャル十分の各国チャンピオンを圧倒的な内容で立て続けに撃破し、上々の滑り出しを見せている。
そしてすでに公式戦3試合を終えて迎えるリーグ開幕戦。「3試合やっているのはアドバンテージだと感じています。現段階でのゲーム感覚は自分たちのほうが上です」と扇原はここ2週間のプロセスをポジティブに捉える。そして、日産スタジアムで迎え撃つのは昨季の開幕戦でも相まみえたG大阪。「去年の開幕戦のメンバーとは替わっていて、選手層の面では厚くなっています。決して簡単な相手ではないですね」と扇原に油断はない。
ACLから中3日だが、先発はそのシドニーFC戦のメンバーがベースとなりそう。Jリーグは外国籍枠が広がるため、変更の可能性があるのはセンターFW、左ウイング、GKあたりか。昨季16試合11得点のエジガル ジュニオ、神戸戦の打撲の影響でここ2戦はメンバー外だったエリキ、ACLの登録メンバーから外れたGK朴 一圭がピッチに立つかどうかが注目点だろう。
対するG大阪は先週開幕したJリーグYBCルヴァンカップで柏と対戦。今季から取り組んでいるハイプレスが特に前半は機能せず0-1で敗れた。ただ、40歳の遠藤 保仁が後半途中からアンカーに入って以降は盛り返しただけに、明るい材料もある。リーグ開幕戦に向けては明確な修正点がある中、今季はFWで起用されている小野瀬 康介は言う。「柏戦は前からのプレスがハマらず、ビルドアップもダメでした。(横浜FM戦は)自分たちの力を試す試合になります」。そして今オフにオファーを断った横浜FMが相手だけに、小野瀬自身も感情が入り交じる一戦となる。
なので、このゲームの見どころは明白だ。構図は横浜FMの変幻自在なポジショナルプレーvsG大阪のハイプレス。簡単に言えば、横浜FMが強烈なプレッシャーをくぐり抜け、そのあとに開ける広大なスペースを生かすのか、G大阪が敵陣深くでボールを引っかけ、ビッグチャンスに持ち込めるかの勝負である。どちらのフィロソフィーが輝きを見せるのか。凌駕したほうが勝利に近づく。
[ 文:大林 洋平 ]

