ホームの神戸はここ4戦負けなしと安定軌道に乗せている。中断明け初戦だった明治安田J1第2節・広島戦は敗れたが、続く鳥栖、大分と続いた九州勢との連戦を1勝1分とし、前々節・清水戦は古橋 亨梧の2得点1アシストの活躍もあり、3-1で快勝した。
そして、22日に敵地で戦った前節・C大阪戦はスコアレスドローで終わったものの、アンドレス イニエスタやセルジ サンペールの中盤をはじめ、それぞれが自らの役割を着実にこなした。組織されたディフェンス、人とボールを連動させた崩しのトライアルなど、選手個人やチームとしての前進を証明する試合になっている。
C大阪戦を振り返ったトルステン フィンク監督は「サッカーでは良い引き分けもあれば悪い引き分けもありますが、今日(C大阪戦)はわれわれから見れば良い引き分けだった」と受け止める。そして「最低限の無失点と勝点1を神戸に持ち帰って、次のG大阪戦で勝点3を取りにいきたいと思う」とも述べ、このG大阪との試合で勝利を収める意気込みを口にした。
一方のG大阪は上昇気流に乗せてきた。中断明け初戦はC大阪に敗れたが、続く名古屋戦に引き分けたあと、清水、大分、広島に勝利を収め、3連勝で順位も3位タイに。特に前節・広島戦は41分に挙げた三浦 弦太のゴールを守り切り、1-0で勝ち切る勝負強さを見せるなど、チーム状態の良さをうかがわせる勝利になっていた。
広島戦後に宮本 恒靖監督は「最後に体を張るとか、必死に戻るとか、われわれがもっと身につけないといけないところが最近の試合では見られるところがあるし、これから強い相手とやる上で自信にしていきたい」とコメント。強い士気を持ってアウェイに乗り込むことになりそうだ。
今季の両チームは、さまざまなフォーメーションを採用していることも特徴的だ。ホームの神戸はリーグ開幕前のAFCチャンピオンズリーグなどの公式戦も含め、[3-4-3]、[4-3-2-1]、[4-3-3]などの布陣で戦っている。前節のC大阪戦は3バックだったが、トルステン フィンク監督はC大阪の攻撃特性を踏まえた上でフォーメーションを選択したと言及している。
一方のG大阪も[3-1-4-2]を基本に、[4-3-3]、[4-4-2]も採用しており、今節も互いの特性を分析した上で、両指揮官が必勝のシステムを選択し、勝利への方程式をピッチで描くことにもなるだろう。
その戦術的駆け引きをより華やかにするのが、居並ぶ豪華タレントだ。神戸は言わずと知れたアンドレス イニエスタを筆頭に、ドウグラス、調子づいてきた古橋、さらに山口 蛍や酒井 高徳、西 大伍と、そうそうたる顔ぶれ。G大阪も宇佐美 貴史、アデミウソン、古巣戦ともなる渡邉 千真らFW陣に加え、井手口 陽介、三浦、キム ヨングォンなど壮観な陣容。第6節から中3日の連戦ともなる中で、どのようなメンバー編成になるかにも注目は集まる。
18日のノエビアスタジアム神戸で開催された第5節・神戸vs清水は、限られた観客だったものの拍手や演出で確かなホーム感を描き出し、神戸の3-1快勝を力強く後押ししていた。好調なG大阪をホームで撃破すれば、ホームチームが安定軌道から確かな上昇モードに転じるきっかけともなりそうだ。
[ 文:小野 慶太 ]
