最近5試合の両者の成績は対照的と言えるかもしれない。開幕4連敗スタートだった鹿島はその後少しずつチーム状況も上向き、ここ5試合で3勝1分1敗と勝点10を稼いでいる。水曜日にあったJリーグYBCルヴァンカップAグループ第3節・清水戦でも染野 唯月や松村 優太といった高卒1年目の選手たちの活躍により、3-2の逆転勝利を挙げている。神戸を迎えてリーグ戦3連勝を目指す。
対する神戸は2勝1分2敗と戦いぶりが安定しない。清水に3-1、C大阪と0-0としたところまでは悪くなかったが、G大阪に0-2で敗れると、札幌には3-2という打ち合いになり、その後仙台に1-2で競り負けた。総得点10に対して総失点12と失点数が上回っている点も少し気になる。守備の安定感を取り戻したいところだろう。
ただ、ドウグラスやアンドレス イニエスタを中心とした攻撃陣の破壊力は高い。前節・仙台戦も攻めに攻めた上での敗戦だった。シュート22本を放ちながら1得点に終わった攻撃のほうが修正ポイントなのかもしれない。
天皇杯決勝では、神戸の巧みなボール運びに鹿島はプレスを掛けることもままならなかった。途中から神戸と同じ陣形に変えてマークをハッキリさせることで、ようやく五分の戦いに持ち込むことができたが、ゴールを奪うまでには至らなかった。それからザーゴ監督が就任し、主導権を握る戦いを目指してチームビルディングを進めている。丁寧なビルドアップと相手を限定するプレッシングが、アンドレス イニエスタを筆頭に、トーマス フェルマーレン、セルジ サンペールといった妙手をそろえた神戸にどれだけ通用するのか注目される。当然、その中には元鹿島の西 大伍も入ってくるだろう。
AFCチャンピオンズリーグに出場している神戸は水曜日に試合がなく、1週間の準備期間を経てこの試合に向かうことができる。一方の鹿島はルヴァンカップを戦わなければならなかった。ただ、リーグ戦からメンバーは大きく変更しており、疲労面での心配は少ないだろう。それでも不動のメンバーの1人だったCB町田 浩樹がこの試合は出場停止。代わりに誰がその位置に入るのか注目される。ルヴァンカップでは高卒新人4人がそろってピッチに立ち、逆転勝利に貢献した。その勢いのままに神戸にも勝利を狙いたい。
[ 文:田中 滋 ]

