互いに敗退したJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝から中2日での一戦となった前節は、対照的な結果となった。ホームに浦和を迎えたC大阪は、後半開始早々、都倉 賢の約1年5カ月ぶりのゴールで先制すると、74分、1点目をアシストした坂元 達裕が再び魅せる。サイドでの1対1で勝負を挑むと、深い切り返しによるドリブルで縦に進入。クロスを上げると、オウンゴールを誘い、2点目を奪った。そして、仕上げは後半アディショナルタイムの90+3分。この試合がJ1デビューとなった藤尾 翔太が相手GKからボールを奪って無人のゴールへ流し込み、うれしいJ1初ゴールで試合を決めた。
第11節の川崎F戦で敗れたあと、第12節の仙台戦から3連勝を飾ったC大阪は、これでリーグ戦では5試合連続複数得点。一時は得点力に課題を残していたが、出場した選手が結果を残す好循環もあり、攻撃力は高まってきた。両サイドMFの清武 弘嗣と坂元が好調を維持する中、前述したように前節で都倉が今季初ゴール。昨季負ったひざの大ケガから復帰後の初ゴールは、都倉本人、チームにとっても大きい。試合後は、「これからまた成長していける手ごたえもある」と語ったが、古巣戦となる今節、背番号9がどのようなプレーを見せるか、注目だ。
一方、前節はホームに広島を迎えた札幌は、前半から相手に主導権を握られると、前半こそ広島のPK失敗にも救われて無失点で折り返すが、その後もチームのパフォーマンスは上向かず、後半に2失点。リーグ戦では8試合ぶりの先発となったジェイも不発に終わり、リーグ戦での未勝利は7試合に伸びた。これには、ペトロヴィッチ監督も「いまある状況を受け止めて、次の試合に向けて準備をしていくだけ」と力なく話した。
このように対照的な状況にある両チームだが、0-0の引き分けに終わった前々節の名古屋戦、ルヴァンカップ準々決勝の横浜FM戦(PK戦で敗北)と、札幌も内容的には向上の兆しを見せており、今節こそ結果につなげて浮上のきっかけをつかみたいところ。どのような試合の入りを見せるかに注目だが、試合巧者のC大阪を相手に先制点を与えると難しくなるだけに、まずは手堅い守備で失点を防ぎつつ、攻撃に移っていく策が現実的か。C大阪としては、相手の守備に焦れることなくボールを動かし、スキを突いていく、いつものやり方を徹底し、決定機を仕留めていきたい。
首位の川崎Fを追いかける上で1試合も落とせない2位のC大阪と、リーグ戦8試合ぶりの勝利を目指して大阪に乗り込む札幌。互いに置かれた状況こそ異なるが、どちらも勝点3が欲しいことに変わりはない。大阪の夜に、激しい試合が繰り広げられることは間違いない。
[ 文:小田 尚史 ]