G大阪は前節、アウェイで札幌に1-0で競り勝った。4バック起用が奏功し、懸案だった守備は実に9試合ぶりの無失点。攻撃は必ずしもスムーズだったとは言い難いが、それでも連敗中のチームは喉から手が出るほど求めていた勝点3を手にし、イヤな流れを断ち切った。
「途中から入った選手が試合を決めてくれて、チームとしては非常にプラスになる勝利」と宮本 恒靖監督が振り返ったように、途中出場の渡邉 千真が勝負強さを見せて決勝点をゲット。指揮官の采配が的中したのも、収穫の1つである。
一方、前々節・横浜FC戦の敗戦を引きずることなく、名古屋も前節はホームで神戸に逆転勝ち。「精神的な面でも良いゲームをした」とマッシモ フィッカデンティ監督が語ったように、PKによる2得点とはいえ、逆転勝利はチームに勢いをもたらすはずだ。
まだ完全復調とは言い難い両者の対決だが、G大阪にとって“鬼門”と言えるのが名古屋戦である。宮本監督の就任後、名古屋戦は2分3敗と一度も勝利がないが、G大阪はその5試合すべてで2失点以上を献上。打ち合いが続いている。
相手に応じて戦い方を変える宮本監督だけに、再び3バックにスイッチする可能性も残っているが、いかなる布陣を採用しようとも今節の懸念材料となるのが、札幌戦の終盤に負傷交代した三浦 弦太の回復ぶりだ。
7月8日に行われた前回対戦では、G大阪が敗色濃厚の展開から、途中出場の渡邉が起死回生の同点ゴールを決め、辛うじて2-2のドローに持ち込んでいるが、金崎 夢生ら名古屋の攻撃陣に対して、守備陣がいかに踏ん張るかが連勝のカギになる。
ホームで現在4連敗中のG大阪だが、エース・宇佐美 貴史の低調なパフォーマンスが続いているだけに、中3日の連戦でいかに前線にテコ入れを図るかも注目だ。
一方、名古屋は相性の良さを生かして勝ち切りたい一戦だ。勝ったり負けたりが続くものの、攻撃陣は3試合連続で2得点。金崎はもちろんだが、G大阪でかつてプレーした2人の選手が高いモチベーションで挑むのも追い風になるはずだ。
神戸戦は途中出場だった阿部 浩之にとっても古巣との顔合わせだが、特に注目されるのが右SBのオ ジェソクの存在だ。今年7月、G大阪から完全移籍で名古屋に加わったオ ジェソクはG大阪で8シーズンの長きにわたってプレー。藤春 廣輝や福田 湧矢のいずれが起用されようとも、熱く激しいマッチアップを見せるはずだ。
宮本監督体制下ではいまだ勝利がない名古屋に対して勝点3を手にすれば、間違いなくはずみがつくG大阪。ホーム戦では8月8日以来の白星を目指す。
[ 文:下薗 昌記 ]
