札幌の攻撃力、得点力は非常に高い。今季はリーグ戦5試合で9得点、ルヴァンカップ2試合で8得点を挙げている。攻撃的なサッカーを志向していることを考えれば、チームスタイルの表現ができている、と捉えることができる。一方で失点はリーグ戦が『8』、ルヴァンカップが『3』と少し多いのは気がかりで、攻守のバランスが悪いことがリーグ戦4試合未勝利という状況につながっているのか。
特に明治安田J1第6節・神戸戦は3点をリードしながら後半に4失点を喫しての大逆転負け。ホームでのショッキングな敗戦を今節にどう生かすかが、札幌の注目点の1つ。神戸戦の後半は3点をリードしたことで気の緩みが生じ、マンツーマンマークが緩み、球際の勝負に敗れ、局面を連続的に打開されたことで失点が重なったとペトロヴィッチ監督は分析している。有効な攻撃へつながる効果的な守備を実践できるかが、勝利への第一条件になりそうだ。
一方の福岡は開幕からリーグ3戦未勝利と苦しんだが、第4節・徳島戦と第5節・鹿島戦で2連勝、前節・鳥栖戦をスコアレスドローとして3戦負けなしと上向きにある状態。しかし、直近のルヴァンカップでは鹿島に1-5の大敗。負傷者続出で本職はCBの三國 ケネディエブスをFW起用するなど、メンバー的には苦しい状況であったにせよ、長谷部 茂利監督が「力の差を感じる結果に」なったと言う、札幌が神戸戦で感じたようなショックがチーム内にあったはずで、それをどうリカバリーできているかが今節へ向けて大事な要素の1つになりそう。
試合は札幌がボールを保持する展開になると予想できる。札幌の攻撃力を、福岡がリーグ戦2試合連続無失点の堅守でどう抑えていくのかが見どころになる。福岡はCBとして迫力ある守備を披露してきたドウグラス グローリが累積警告による出場停止で今節は不在。その穴埋め役の出来が重要なポイントになる。特に神戸戦でハットトリックを達成して勢いに乗るアンデルソン ロペスは、些細な連係ミスを見逃しはしないだろう。
福岡には札幌が古巣となる選手が2人いる。前 寛之と奈良 竜樹だ。札幌の育成組織出身ということで、札幌サポーターも2人のプレーを見るのは楽しみなはず。前は主将として先発する可能性が高く、奈良もケガで出遅れてここまで出場機会はなかったが、全体練習に合流しており今節のメンバーに入る可能性がある。今季初出場という点で言えば、札幌もケガで出遅れていたジェイが練習に合流したとの情報もあり、こちらもメンバー入りの可能性がある。個人に目を向けて楽しめる一戦、勝者はどちらに?
[ 文:島田 徹 ]


