J1残留を最低限の、また10位以内に入ることを目標にしてシーズンに入った福岡にしてみれば、現在の成績と順位は満足のいくものだろう。しかし、前々節・横浜FC戦で引き分けて連勝が『6』で止まると、前節・大分戦を1-2で落として8試合ぶりの敗戦。足踏み状態にあることも確か。そういう意味で、この神戸戦を、このまま上位争いに加わり続けるために必要な勢いを取り戻すきっかけとしたいはずだ。
神戸の豊富なタレントを抑えるために、スキを見せない集中力を維持しながらの組織的守備で対抗したい福岡だが、長谷部監督は「相手の攻撃力を考えると無失点でいくのは相当難しいゲームになるはず。もちろん、無失点で抑えるようにチャレンジはする。でも、そういう意味では、先制点を取るだけではなく追加点も取らないと勝てないだろうと思う」と話している。持ち味である組織的な堅守で神戸の個の力をいかに抑えるかと同時に、複数得点をいかに取るか、その攻撃の手段と出来にも注目してほしい。
神戸は13日に浦和とのJリーグYBCルヴァンカッププレーオフステージ第2戦を戦い、16日には天皇杯2回戦・鈴鹿ポイントゲッターズ戦を戦うという連戦の中でこの福岡戦を迎える。天皇杯は前川 黛也、山川 哲史、山口 蛍らリーグ戦での主軸と、負傷で長く離脱していた田中 順也や、リーグ戦での出番が限られている小林 友希や櫻内 渚らの融合により4-0で快勝。しっかりと結果を残してチーム内の雰囲気を高めた上で、福岡戦に臨む。
統制の取れた組織的な守備が売りの福岡に対して、どうやってボールを握り、それをどのようにゴールへとつなげていくか。攻撃面での出来が勝負のポイントになりそうだが、13日の浦和戦でアンドレス イニエスタがFKから今季初ゴールを挙げるなど調子が上がっていることは大きなプラス。さらに、日本代表の連戦で疲労は残っているだろうが、その代表でゴール、アシストとしっかり結果を残して勢いがあるはずの古橋 亨梧がメンバー入りするかどうかもカギになりそう。
さらに、初瀬 亮、増山 朝陽と、一昨季と昨季、ともに期限付き移籍で福岡の一員としてプレーした2選手にも注目。出場なるかは福岡サポーターにとっても気になるところだが、彼ら自身も久しぶりにベスト電器スタジアムのピッチに立てばモチベーションも高まるはずで、神戸の勝利に向けて大きなエネルギー源にもなるはず。
“福岡の組織力”対“神戸の個”という構図で進むと予想される試合、勝点3を手にして笑うのは?
[ 文:島田 徹 ]


