駅前不動産スタジアムで注目の上位対決が行われる。3位の鳥栖と2位の横浜FM。リーグ屈指の攻撃的スタイルを持つ両者が激突する。
ホームの鳥栖は前節、アウェイで柏と対戦。前半に樋口 雄太のFKで先制すると、鮮やかな連係から小屋松 知哉が追加点。その後、柏に1点を返されたが、小屋松にこの試合2点目となる追加点が生まれ、3-1で快勝。その3日前の天皇杯で敗退したショックを振り払うリーグ戦2試合ぶりの勝利を挙げ、3位に浮上した。前々節の浦和戦では白崎 凌兵、柏戦では小泉 慶が初先発を果たしており、夏に加入した新戦力もチームにフィットしつつある。AFCチャンピオンズリーグ出場圏内となる3位争いは熾烈を極めているだけに、新戦力の融合でこの争いを勝ち抜いていきたい。
一方の横浜FMは現在、リーグにおいて最も勢いのあるチームと言えるだろう。明治安田J1第14節で鹿島に敗れて以来、現在まで12戦負けなし。その間、引き分けは二度だけで、10勝2分の超ハイペースで首位・川崎Fを猛追。勝点差を『4』にまで縮めている。7試合連続で複数得点を挙げており、直近の2試合ではともに5得点。自慢の攻撃力はとどまるところを知らない。まさに充実の一途をたどる横浜FMは自信を持って鳥栖に乗り込んでくるだろう。
両者の前回対戦はJ1第19節。結果は2-0で横浜FMが勝利したが、内容としてはスコア以上に鳥栖の完敗だった。横浜FMのプレー強度の高さを前に、鳥栖は本来の持ち味を発揮することができなかった。それから約2カ月の時間を経ての再戦となるが、メンバーも替わった中で鳥栖が当時との差をどれだけ縮めることができたか。逆転優勝に向けて当時以上の力とモチベーションを備えている横浜FMを上回るのは容易な作業ではないが、鳥栖もチームとして、攻守でより前に、アグレッシブに、という点を磨いてきた。前回対戦時は横浜FMをリスペクトする形の戦い方になってしまっただけに、今回は真っ向勝負を期待したいところだ。
鳥栖はここまでホームで喫した黒星が1つだけ。8勝3分1敗と高い勝率を誇っているだけに自信を持って臨むことができるはずだ。今季最大の完敗を喫した相手に対して、チーム全体としてリベンジに懸ける思いは強い。横浜FMに勝るとも劣らないモチベーションを持っているだろう。
攻守にアグレッシブかつ、高いレベルの切り替えの速さを持つ両者。まさに息もつかせぬスピーディーな試合展開になることが予想され、観る人たちにとってはエキサイティングな攻防の連続になることは間違いない。今節屈指の好カードは当該サポーター以外も見て損はないだろう。鳥栖が前回対戦の悔しさを晴らすのか。それとも、横浜FMが首位・川崎Fへの進軍を続けるのか。圧倒的スピード感に没入すること間違いなしの一戦だ。
[ 文:杉山 文宣 ]