まだ来日して3カ月が経っていないにもかかわらず、さっそく手腕を発揮しているミヒャエル スキッベ監督は、すでに選手たちの心をつかんでいる。5月中旬、練習が終わったあとに指揮官と話し合っていた塩谷 司は、笑みを広げて語った。
「さっきはスケジュール的なことの話をしたんですけど、そういうことも監督はちゃんと聞いてくれる。選手内から出ている声も聞いてくれるので、ありがたいですね」 33歳のベテランDFは、指揮官が志向するサッカーにもやりがいを感じていた。
「攻撃においても、守備においても、自分たちから主導権を握っていこうとするサッカーだし、自分たちからアクションを起こしていくサッカーじゃないですか。だから、見ていても面白いんじゃないかなと思うんですよ。スタジアムに来てくれるファミリーの皆さんに、特に子どもたちに『今日は面白かったね』って言ってもらえることが一番大事なことだと思うけど、監督はそう思ってもらえるようなサッカーをやろうとしてくれるので、僕たちもやっていて本当に面白いです」 2週間前に躍動感のあるパフォーマンスで鹿島を3-0で破った余韻がまだ残るエディオンスタジアム広島で、ミヒャエル スキッベ監督が率いる広島はどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。ファミリーのみんなを楽しませてくれるに違いない。
Eスタに乗り込んでくる京都も、チーム状態は良いと言っていいだろう。18日のJリーグYBCルヴァンカップCグループ第6節・柏戦では、73分に途中出場の大前 元紀が奪った得点を守り切り、公式戦約1カ月ぶりの勝利でグループステージ突破を決めた。曺 貴裁監督は「これまで勝ち切れない試合が多かった中、この試合はチームを前進させる勝点3になったと思います」と勝利をかみしめ、今節をこう見据えている。
「中2日で、いますごく調子の良い広島さんを相手にしますけど、なんで今日勝てたのかをしっかり共有して、勢いだけにならないようにチーム全体が前を向かないといけないと思います」 最初からアグレッシブにアクションを起こしていくことが予想される広島に対して、京都はどんなゲームプランを立てていくのか。かつて広島で得点王に輝いたことのあるピーター ウタカをどう生かしていくのか。試合の立ち上がりは京都の出方に注目したい。
[ 文:寺田 弘幸 ]