京都は昨季、12年ぶりとなったJ1の舞台を16位で終えた。前半戦は良いスタートダッシュを切ったが、相手に警戒され始めた中盤戦以降は苦しいゲームの連続だった。最終的にはJ1参入プレーオフ決定戦を戦った末の残留となったが、J1初挑戦やシーズンを通して出場機会をつかんだことのない選手たちが多い中、苦しみながらも残留という結果をつかんだことは貴重な経験となった。シーズンオフには主力選手の慰留に努めつつ、補強ポイントとなるポジションにパトリックをはじめとする即戦力を獲得。就任3年目となる曺 貴裁監督の下、継続したチーム強化を進めている。
チームが掲げるスタイルは継続されており、前線からハイプレスを仕掛け、ボールを奪えば素早く攻撃へと移行して複数の選手でゴールを目指す。1月中旬から下旬にかけて行われた沖縄キャンプでは、練習試合やゲーム形式のトレーニングなどを通じて、新加入選手の戦術習得や既存選手との連係面のすり合わせなどが進められた。前所属クラブで似たサッカーをしていて馴染むのが早い選手もいれば、4年ぶりの復帰となる一美 和成のように「だいぶやり方が違うので、慣れていく必要がある」と話す選手もいるが、開幕へ向けた準備を着々と進めている。
対する鹿島は昨季、4位でシーズンを終えた。シーズン序盤から優勝争いに関わっていたが、後半戦は思うように勝点を伸ばせず、タイトルやAFCチャンピオンズリーグ出場権の獲得はならなかった。シーズンオフには積極的な補強を敢行。ディフェンスラインに昌子 源と植田 直通が復帰し、中盤にも藤井 智也や佐野 海舟といった即戦力が加わった。前線には6年間の武者修行を終えた垣田 裕暉や染野 唯月が復帰し、大卒ルーキーの師岡 柊生も加入した。昨季途中から指揮を執る岩政 大樹監督の下、“常勝軍団”の輝きを取り戻すためのシーズンとなる。伝統的な守備の強さをベースとして、そこに攻撃力や状況に応じた試合運びなどを上積みし、勝利を積み重ねていきたい。
この2チームの直近の対戦は、昨年9月に行われたJ1第29節。岩政監督が就任して公式戦6試合目となったゲームは、前半に京都が山﨑 凌吾の得点で先制するも、後半に鹿島のディエゴ ピトゥカが同点ゴールを奪い、引き分けに終わっている。シーズン前半戦の試合は鹿島がホームで勝利しており、京都としては昇格後三度目となる対戦で今度こそ勝利を挙げたいところだ。鹿島としてもプレーシーズンの試合では思うような結果が残せていないが、復権へ向けて開幕戦を落とすことはできない。
今週は寒い日が続いた京都だが、試合当日は気温が10℃を超える予報となっており、観戦しやすい環境となりそうだ。30周年を迎える今季のJリーグ。長かったシーズンオフを経て、熱狂の日々がいよいよ帰ってくる。ファン・サポーターの期待に応えるような開幕戦が期待される。
[ 文:雨堤 俊祐 ]

