“まずは京都”で進んでいくも……。終わってみれば浦和の大勝
浦和レッズ
監督
3連敗していて勝点を必死に求めるチームとの試合でしたので、良い立ち上がりが必要でした。そして、このようなハイプレスのチームに対しては、ボールをしっかりと動かすことが重要です。そのボールを動かす流れの中から、(安居)海渡の素晴らしいシュートが生まれました。後半に入ってからは、スペースがどんどん空いてきたと思います。そこでも、素晴らしいプレーから、良いゴールが2つ生まれました。 ファーストプレスをはがすことが非常に大事になってきますが、(大畑)歩夢もヒロ(石原 広教)もそれを良い形でやってくれたので、そこから2対1の場面を作ることができました。相手からボールを奪ったあと、逆サイドに持っていくことも重要だったと思います。特に後半に入ってからは、左(サイド)で奪ったボールを右へ持っていき、駆け上がってチャンスを作る場面が多くありました。前半はカウンターのチャンスがあっただけに、もっとそれを生かさないといけないと思いました。 無失点で3得点、さらには交代で入った選手がしっかりと自分を見せることができたので、選手たちを称えたいと思います。選手層の厚さを見せてくれたと思います。 --サミュエル グスタフソン選手が欠場した理由と、彼が不在でも良いゲームができたことについて。(前々節・)横浜FM戦で(相手に)ブロックされ、股関節に症状がありましたが、(前節・)新潟戦でそれが悪化し、痛みがかなり強かったので検査をしました。検査の結果、何か危険なものがある、重症であるということではなかったのですが、今回は大事を取りました。本日はトモ(大久保 智明)も、あまり重症ではありませんがひざに症状があったので休ませました。その2人がいない中、海渡が良い仕事をしてくれたと思います。守備のときのポジショニングも良かったですし、力強さを見せ、ボールを持ったときもシンプルにプレーしていました。そして左サイドも非常に良かったと思います。左SBの歩夢と、No.8(インサイドハーフ)の(渡邊)凌磨という形でプレーしましたが、No.8としても凌磨はクオリティーを見せてくれました。新しい関係性があったこともあり、前半は少し苦しむ場面もありましたが、時間が経つにつれて良くなっていったと思います。 --京都は直線的に詰めてくるチームで、瞬間的にはプレッシャーを感じるが、落ち着きがあれば空いている選手も見えてくる。シーズン序盤はそれを見つけられなかったと思うが、進歩しているのでは?ショレ(アレクサンダー ショルツ)が戻ってきて、サミュエルや(西川)周作も含めた周囲との関係性がどんどん深まってきていると思います。そしてヒロ、歩夢、凌磨らがSBでプレーしているときに、落ち着いて相手のプレスをはがすことができていると思います。Jリーグはハイプレスを掛けてくるチームが多いですが、そこを外すプレーが大事になってきます。外してつなぐ形だけでなく、外して背後を狙うことも重要になります。良い方向に徐々に向かっていると思いますが、まだまだ改善できるところはあると思います。 --非常に進歩を感じるが、ここ3戦はオープンに戦う相手でもあった。より堅い相手でも同様に崩していくために必要なことは?本日がJリーグで最もハイプレスを掛けようとしているチームとの対戦でした。3人、4人とプレスを掛けにきました。でもそこを破ると、非常にオープンになるのが後半は見られたと思います。そして、自分たちの関係性と相手の空けるスペース、1対1での自信が重要になると思います。選手たちは練習の時点で勇敢にそうしたことにトライしてくれていますので、試合でも攻撃でポジティブなものが出ていると思います。
京都サンガF.C.
京都サンガF.C.
--今季初出場となったが。なかなかチャンスが来ない中でやっとチャンスをもらえたので、結果を示してチームを助けられたらと思っていましたから、率直に悔しいです。 --PKストップや決定機でのセーブなど貢献度は高かったと思うが。そういう仕事もできたのですが、外から見ていて、細かいポジショニングだったりをもっと突き詰めないといけないと思っていたので、それを仲間に心がけさせようとコーチングしましたが、まだやっぱり足りない部分が多かったです。そういうのがうまくいっていないチームの現状を表しているのかなと感じました。 --どういうところに足りなさを感じたか。細かいポジショニングで、サポートするにしても、リスク管理するにしても「これぐらいでいいや」とか「これぐらいで大丈夫だろう」というポジショニングをしているようにも感じました。奪ったあとも「任せたよ」というようなパスが多くて、そこからサポートに行くような動きが前半はできていたのですけど、後半は時間が経つにつれてできなくなっていて、そこはちょっと気になるところでした。 --「やり続けるべきだ」と言っている選手も多かったが、何かを変えるというよりも突き詰める方向で行くべきだと思うか。1回もチャンスがなかったというわけでもないですし、自分たちらしいスタイルでボールを奪ってチャンスを作れていたので、その回数を増やすためにどうするかだと思います。やるサッカーを変えなくてもいいと思いますが、一人ひとりの意識は絶対に変えなければとは思いました。
監督
平日のナイトゲームで雨の試合にもかかわらず、京都からたくさんのサポーターが来てくれました。(今日は)満員という感じではなかったと思いますが、本当にたくさんのお客さんがユニフォームを着てレッズをサポートしている姿に、本当にこのスタジアムはやりにくいなと感じました。 とは言っても、前半からレッズさんの特長を出させないよう、自分たちの特長を出せるよう勇敢に向かっていったつもりです。ただやはり、最後のところで自分たちの勇気がなくて、シュートで足を振って外すというよりは、やり切れなくて終わってしまう場面があったことで、彼ら(浦和)の決定力に火をつけてしまったなと。そういうゲームになってしまったなと思います。 どのチームが相手であっても自分たちのエネルギーを出そう、という意味ではそんなに悪くはなかったですけど、結末がつかないと、自分たちの起承転結の“起・承・転”すべてを否定してしまいそうな気持ちになります。そこは分離して考えないといけないですが、選手がゲームに勝つための責任感を両ゴール前でもうちょっと持てるようにならないと、「悪くはなかったね」という試合が永遠に続くだけなので、監督として言うべきことはしっかりと選手に要求していきたいと思います。ただ、今日の試合に関しては相手をtooリスペクトして(リスペクトし過ぎて)引いてしまった試合ではないだけに、自分たちの立ち位置を自分たちで変えられるように努力したいと思います。 --前半からチャンスがあり、どこかで1つゴールが決まっていれば結果も違ったと思う。足が振れていなかったという話もあったが、ほかにフィニッシュで足りなかったことは?例えば、パスを30本、50本つなぐよりも100本回したほうが(点が)入るのならパスを回したほうが良いですし、逆に1本でも、それで入るのであれば1本つなげばいいと思います。そのどっちでもなく、自分たちが普段から努力していることで相手のゴールに、それもフリーで迫ったのに足を振れないまま終わってしまうというのは、僕の選手への要求の仕方が良くないのだと思います。それについては、浦和さんの1点目と2点目のシュートはそれをまざまざと見せつけられました。ディフェンスの寄せも含めて、自分たちができることを今日を境にやっていかなければならない。でも、選手がそれを放棄して一生懸命やっていないわけではないので、このハードルを乗り越えるために、俺がもう少し良い提示をしないといけないと思います。 --まだ一喜一憂する時期ではないが、今日の結果で最下位となった。3年目のJ1ですが、僕の記憶が正しければ過去一度も最下位になったことはないので、良い状態ではないと思います。ただ、この成績といまの現状は、自分たちが山に登る段階で当然起こり得る現象だと思いますし、決して山を下りていまの現象が待ち受けているわけではないと思っています。この先の山を登ったあとの光が、自分たちで見えるように努力を続けないといけないですし、ここに来た選手、京都に残っている選手と全員でこの問題を乗り越えて次に向かっていかないといけない。 毎回こういう話をして申し訳ないですし、来てもらったサポーターにも申し訳ないと思っていますが、絶対にこの状態を自分たちで乗り越えるというエネルギーだけは失わないようにしたいなと思います。 --選手たちは頑張っていて、交代もあって前から行く力は衰えていなかったと思うが、過密日程でどのようにメンタルをコントロールしていきたいか。今日で言うと、前半の最初は浦和さんのほうが少し疲れが見えるかなという展開だったと思います。ウチもメンバーは何人か替えましたけど、非常にフレッシュに入ってもらって、相手のやりたいことをそんなに出させなかった前半だったので、良いときなら1点取れて、2点取れて(ロッカールームに)帰ってくるんでしょうけど、やはり慎重になり過ぎているところが(ある)。何もないところからゴールが生まれるのもサッカーですが、きちんと作ってきた中でゴールが生まれないという、自分たちを否定しがちな現象が起きる中で、コンディションをしっかり整えて試合に臨まなければいけません。今日見せたインテンシティーはわれわれの宝だと思っているので、そこを担保しながらメンバー選びをして、試合に臨まなければいけないと思います。
浦和レッズ
MF 13
渡邊 凌磨
--前節・新潟戦で途中から入ったインサイドハーフで先発した。意識したことは?攻撃というよりも守備的なことを意識して入りましたが、前半の立ち上がりが良くなかったぶん、そこが生きたかなとは思います。もっとやらなきゃいけないことなど、守備面で今日学んだことは多かったので、次につなげていければなと思います。 --自身のゴールシーンを振り返って。(伊藤)敦樹からのボールを待っていたので、良いタイミングでシュートを打てたし、狙いどおりだったかなと思います。 --インサイドハーフの2人がボールを持ってゴールを演出できていて、ペア マティアス ヘグモ監督が求めていたことが実現できてきているのでは?誰がどこに入るかで戦術もちょっとずつ変わったりしますが、やっぱり敦樹があそこにいると、高い位置でボールを持つことが多いので、そこにどれだけ関わっていけるかが大事かなと思います。 --今日は安居 海渡選手がアンカーだったが、どうサポートしようとしていたか。海渡は常に周りを見ながらプレーしていて、目が合う回数がすごく多いので、どこにパスを出したいのか、どういうタイミングで出したいのか、ある程度分かっています。そのタイミングで顔を出してあげたり、無理なときは逆に顔を出さなかったりというのが伝わっているのが、今日の90分で分かりました。一試合一試合やりながら、チームとしても個人間の連係としても成熟していっているのは感じるので、ポジティブです。
DF 28
アレクサンダー ショルツ
--最後に敗れたJ1第11節・川崎F戦と比べて、かなり良くなっているのでは?シンプルに、進歩していると思います。3試合(続けて)勝ったからというわけではなく、徐々に成長しています。そうですね……いまは浦和の試合を観るのは楽しいのではないでしょうか。 --立ち上がりは京都に勢いがあり、浦和には疲れも感じられたが、途中からはそう見えなくなった。ピッチ上ではどう感じていたか。そうですね、最初は京都が強かったです。ボールを失い、相手が勢いに乗りました。ただし、自分たちはゲームプランを変えずに、ストレスなく続けていました。前半は少し我慢して、後半はしっかりと仕事を遂行できたと思います。焦れずにボールをキープするところが、ゲームの支配につながったと思います。(相手のシュートが)ポストとクロスバーに当たったシーンはラッキーでしたが、試合全体を見ると10点くらい入れるチャンスがあったかもしれません。ディテールが試合を変えましたし、いまはパフォーマンスが安定してきています。やっとクリーンシートを達成したこともうれしいですね。 --7試合ぶりのクリーンシートとなった。(前節・)新潟戦でも達成できたはずですが、それをぶち壊してしまい、(第10節・)名古屋戦もアディショナルタイムにCKで失点しました。クリーンシートするチャンスはたくさんありましたが、やっとでした。 --これがまた自信につながるのでは?そうとも言えます。もちろん、自信はもともとありますが(笑)、実際に達成できるほうがベターです。