「この2週間で取り組んだものがあまり示せなかったのは、すごく残念だと思う。けっこう練習では手ごたえがあったので。何でこうなったのか、もう一度考えないといけない」(
原口 元気) 「良い練習ができていたので自信もあったし、今日の試合を楽しみにしていたけど、ほとんど出せなかった。もどかしいし、悔しい」(
関根 貴大) 「前回(明治安田J1第33節・C大阪戦)の敗戦のあと2週間準備をしてきて、それに対する答えを出そうとしましたが、われわれが望んでいるような答えにはなりませんでした」(マチェイ スコルジャ監督) 浦和が1-2で敗れた直近の第34節・東京V戦後に発せられた言葉は一様に、「こんなはずではなかった」という主旨のものだった。ピッチ上に表れたのは、3連敗を喫したC大阪戦までと同じ光景。頭の片隅にちらついていた事象が、いよいよ現実味を帯びつつある。
東京V戦で突きつけられた課題は、C大阪戦までの3試合と同じものだった。大まかに言えば、ボール保持の時間が確保できないことだ。ビルドアップが安定せずにボールを手放してしまうシーンが多く、ローディフェンスは安定しているものの高い位置からの守備に粗がある。
結果として、敗戦したここ4試合とも同じ光景が展開された。ただ、自陣深くで耐える時間帯が多くなるのは同じながら、東京Vのチーム充実度から、もっとも相手に得点の可能性を積み上げられた試合でもあった。この“ジリ貧”状態からなんとか抜け出さなければならない。
今節は今季最後の連戦となる。中3日という短いインターバルがどう作用するか、どう作用させるのか。昨季の過密日程を思い起こせば、連戦連戦また連戦の中、日程に余裕があった試合のほうがうまくいかなかった。準備期間が少ないことは、逆に考え過ぎないで済むとポジティブに変換していくしかないだろう。
とはいえ、喫緊の課題は解消しなければいけない。「SBに(ボールが)入ったときにハマっていることが多いし、CBが持ったときのボランチとの関係性なんかも、お互いがやりづらそうに見える」と関根が語る、ボトルネックになっているビルドアップはいま一度、考えを整理する必要がある。
守備についても同様だ。ローディフェンスは早期に再構築されたが、ハイプレスはまだまだ連動していない。4試合続いているセットプレーの失点も食い止めなければいけない。リスタートの守備は従来のゾーンからマンツーマンを含めるミックスに変更したが、東京V戦はそれが裏目に出てしまった。どの形態にもメリット・デメリットがあるわけなので、練度を高めていくしかない。
一方、アウェイに乗り込む柏もあまり良い状態とはいえない。3連敗のあと直近4戦無敗と粘りを見せているが、その内訳は1勝3分と降格圏との勝点差は思うように広げられず。ここ4試合で1失点と堅守を取り戻しただけに、得点力と「試合の終わらせ方」(
手塚 康平)が課題となる。
本来は約2カ月半前に行われるはずだった第25節(※雷雨の影響により延期に)が裏天王山の様相を呈することになるとは、誰も想像していなかっただろう。16位・浦和と17位・柏による残留争い直接対決になる。
[ 文:沖永 雄一郎 ]