「最高の終わり方」。サックスブルーの10番がもたらした逆転勝利
ジュビロ磐田
監督
今日も本当にたくさんのサポーターが、バスが入るところから試合終了後のセレモニーも含めて、とにかくたくさんの声援を。本当にありがとうございました。 (2試合前のJ1第36節・G大阪戦から)ホーム3連戦でしたが、2戦を落としてしまい、(残留に向けて)厳しい状況ではありましたけど、ホームでの1戦目、2戦目、3戦目と試合ごとにそのボリューム、その思いが増えていった3連戦だったと思います。その中でここまでの2戦はその気持ちに応えられず、選手とともに悔しい思いをしていました。今日の試合はわれわれはいろいろなことが懸かっていて、勝たないと何も残らないという状況で、とにかくまずはチームとして勝ちにいかなければいけない。サポーターのために戦おうと。サポーターの方は、1ミリもあきらめていない。その思いだけで「今日はしっかり戦うぞ」と伝えて、そのとおりに選手たちが最後の最後まで力を振り絞ってプレーしてくれたと思っています。 --試合開始から勇気あるプレーが多かったことをどのように評価していますか?そこは今週すごくトライしてきたところでした。勇気を持ってボールを動かしていく。できるだけ前の選択肢をチョイスしていこうというところでは、非常に選手はよくやってくれたと思っています。もっと言えば、クロスからチャンスを作れたと思いますが、そのクロスの精度がもう少し高ければと思いましたけど。ただ、選手は本当にやろうとすることをトライしてくれたと思っています。 --逆転につながった、2つのファウル獲得に絡んだ藤川 虎太朗選手の評価について前節(直近の第29節・横浜FM戦)も彼のアシストからも得点が生まれましたし、この中断期間にトレーニングマッチを行いましたけど、変わらず良いパフォーマンスを見せてくれていました。(PKを獲得した場面は)CKのこぼれだったと思うのですけど、落ち着いてシュートを振り抜いて、それが相手のハンドを誘ったので、こういう状況で本当に冷静にプレーしてくれたという印象です。 --PKを決めた山田 大記選手について。今週引退することを決断して、ホーム最終戦ということで、ヤマハスタジアムでは最後の試合になりましたけど、途中から出ていくときに「大記、ひっくり返して戻ってこい」と。そのとおりにして戻ってくる。本当に大したもんだなと思いました。
FC東京
監督
この試合を自分たちで離してしまったことは非常に悔しく思っています。1-0に値するゲームはできていたと思いますし、そこから突き放せる状況でもあったと思います。いまのジュビロさんの状況の中で、そして(磐田が)ホームでの試合ということでいろいろな感情が巻き起こることもあったと思います。自分たちが相手にスキを与えてしまい、圧力が掛かるようになってしまいました。こういう形で敗戦したことは残念に思っています。 --相手の圧力を受けてしまった原因はどう考えていますか?ジュビロさんは結果を出すためにすべてをかけて戦ってきました。多くの時間帯ではうまく対応できていたと思います。失点につながってしまったのはロングボールからでしたけど、自分たちがうまく対応できずに何もないところから(失点が)起こってしまった。それ以外は相手の脅威に対してもうまく対応できていたと思います。自分たちが10人になってしまい、相手に流れが渡ってしまい、スタジアムの雰囲気も高まり、感情が入るゲームになってしまいました。FKからやられたところ、PKからやられてしまったことを考えると非常に難しい試合になってしまったと思います。選手たちはすべてを出して勝点3を奪うために戦ってくれたと思います。こういった形で自分たちから勝点3を手放してしまったことは残念に思っています。 --ハーフタイムで交代したディエゴ オリヴェイラ選手の状態を教えてください。大丈夫だとは思いますけど、メディカルからの情報をもらいます。インパクトはあったと思いますけど、そんなに大きくはなかったかもしれません。状態を見ていきたいです。
FC東京
--退場者が出た直後の投入でしたが、どんな思いでしたか?守り切って勝とうと思っていた。自分と(同じタイミングで途中出場した小泉)慶くんで締めて終わろうと思って、ピッチに入りました。 --同点とされたFKは意表を突かれてしまいましたか?ゴールと近かったのでシュートもクロスもあったところで、判断としては大志(野澤 大志ブランドン)が決めて「壁に入ってくれ」という指示だった。ただ、角度的にはクロスもあったので難しい判断でしたけど、そこで自分がマークにつく判断をしてチームを動かせれば結果は変わったかもしれない。それは結果論の話になってしまいますけど、そういう状況判断をできれば良かったですね。 --1-1に追いつかれてからのピッチ上の意思統一はどうでしたか?あのPKは相手からすればラッキーな部分もあったと思うけど、あそこも自分たちがアラートに対応できていたら、結果は変わっていたと思う。ホタくん(中村 帆高)がシュートブロックに行ってくれたから当たったわけで、そこは何とも言えないですけど、もっとチームとして防げたと思います。 --ホームでの最終節が残っています。ラストは味スタで勝って締めくくりたいし、良い形で、笑顔で(今季限りで現役を引退する)ディエゴ(オリヴェイラ)さんを送り出したいですね。
ジュビロ磐田
MF 13
藤川 虎太朗
負けたら終わりでしたからね。自分の力がある限り、振り絞ることが大事だと思っていたし、それが良い方向に行ってくれたのかなと思います。 --同点ゴールにつながったFKを獲得したシーンについて。あのボールをDFならGKに戻すのはよくあるプレーだと思いますけど、この試合だけに限らず、練習からよく狙っていて、意表を突くというか。これまで失敗もありましたけど、常に心がけていたので、それがうまく出せて良かったと思います。相手の目線を見る限りはGKに返すと思っていたし、足は使わないと思っていたので、GKのほうへ直接行こうと思いました。 --PKにつながったミドルシュートの冷静さについて。あれは眩しかったので、最初はボールが見えていなかったんですよ。だから、感覚で止めてすぐに打とうかなと思いましたけど、相手も失点したくないだろうし、絶対に突っ込んでくると思ったので、キックフェイントをして打とうと思いました。あそこで自分でも(よく)無理して打たなかったなと思ったし、PKになったのはラッキーだったと思います(笑)。もちろんチームとして焦りはあったと思いますけど、その緊張を良いプレーができるように持っていくことが大事だと思っていたので、それができたのかなと思います。 --残留の望みをつないだ中で迎える鳥栖との最終節に向けて。ここ数試合点は取れているので、複数失点だけは気をつけなければいけないです。今日も鳥栖は勝っているし、ここ数試合良いサッカーをしていると思うので、まずは他会場の前に自分たちが地に足をつけて準備することが大事だと思います。
MF 10
山田 大記
まずはここでの(自身)最後の試合で、自分のゴールで勝つことができるというヤマハスタジアムでの最高の終わり方ができるというのは想像していませんでした。すごくいろいろな巡り合わせもあるし、チームメートたちの力もあるし、本当にサッカーの神様っているんだなと最後の最後で感じられました。 --PKを蹴ることになった経緯について。試合前日にPKの練習をしますが、僕はいつも蹴らないんですね。ただ、ジャメ(ジャーメイン 良)に「大記くん、蹴ったほうが良いんじゃないですか」と言われたので、昨日は蹴りました。そのときに「どういう状況なら蹴りますか?」と聞かれて、僕は「プレッシャーが掛からない状況なら蹴る」と答えたんですね(笑)。これで残留が決まるとか、勝負が決まるという状況では蹴らないけど、2-0とか。そうしたら「1-0だったらどうします?」と聞かれて、「時間が少なかったら蹴ろうかな」とか、そういった冗談を話していたんですけど……。ただ、(ジャッジが変わる前の)FKだったときから「自分で蹴らせてくれ」と周りには伝えていました。あまりFKを蹴ってきていませんでしたけど、最近練習で蹴る機会があって、フィーリングも良かったので、FKでも蹴ろうと思っていたし、PKになった瞬間も自分で蹴りたいと思ったので。その中でジャメも「大記くん、お願いします」と言ってくれたので、僕が蹴らせてもらいました。 --PKを蹴る直前までジャーメイン選手がボールを持つのも、「打ち合わせどおりだった」と言っていたことについて。最近はVARで長時間の介入があるので、そこで多くのチームはGKの選手がベンチまで行って、対戦相手のPKの映像やデータをインプットしてからPKに臨むことがよくある光景だったので、昨日も「自分が蹴ることになったら」という話をしていたときに、もし自分が蹴ることになっても、ジャメに「ギリギリまでボールを持っていてくれ」と。ジャメがボールを持っていれば、相手が分析するときにジャメのデータをインプットしてからピッチに立って、そこで僕が代わるというのを伝えていたので、そういう作戦でした。ただ、相手のGKはベンチに行っていなかったですね(笑)。まったく効果がなかったという。これあまり意味がないなと思いながら……結果としてPKが入って良かったです。 --PKを蹴る前の心境について。けっこう動悸は激しかったです。でも、流石にサッカーの神様がここで僕にPKを外させないだろうとは思いつつ、でもこれまでけっこうPKを失敗してきていて、大学の最後の試合でもPKを外しているし、高校のときもそうだし、けっこう大事なところでPKを外してきたサッカー人生だったので、最後にまたそうならないかなとも思ったんですけど、そのときにゴール裏のサポーターを見ました。本当に他力なんですけど、みんなの思いが決めさせてくれるだろうなと。その思いを心から感じて、ゴール裏のサポーターがゴールを決めさせてくれると思って、自分を信じて、落ち着いて蹴ることができました。