
広島の攻勢をしのぎ、一刺し。京都が待望のホーム初勝利!
京都サンガF.C.
監督
フットボールは戦術ボードや文字だけで改善できるものではありません。人がやることなので、選手をどういう方向へ、どういうことに向かわせるのかが大事だと僕は思っています。結果に対して「パスをつなぐためのポジションを取らなかった」とか、「ラインを上げ過ぎだ」とか、失点の原因をかき集めたりすることを見聞きする場面があります。課題に対する答えを、地に足をつけず、無理に急いで見つけようとしても難しいと思います。 試合後にサポーターへ感謝の気持ちを伝えさせてもらいましたが、去年の広島戦(J1第15節/0●5)で崩れかけていたチームを救ったのは、サポーターの皆さんだと思います。あそこでわれわれを見放すような反応が起こっていれば、僕もおそらくいまここにいないと思います。今日ここに来てくれたサポーターや、スタジアムには来られなかったけれど画面越しに応援してくれた方々、いつ何時も支えてくれたスポンサーの方々……。すべての人に感謝しています。「人間は逆境に陥ったときこそ試される」というのは、僕にも当てはまるし、選手にも当てはまります。そんな意味を持つ勝利だったと思います。 京都サンガは一番高いところへ行こうと、みんな頑張っています。開幕戦の敗戦から立ち上がって、次へと向かっていった彼らのたくましさは男らしいと思います。もっと京都サンガの選手に注目してもらいたいし、そのために自分のできる全力を尽くしていきたいです。抽象的な表現になってしまいますが、人生というのは抽象的なことの連続だと感じています。具体的なことが決まっていて、それをやればうまくなったり上へ行ければ、誰も苦労はしません。そこで信念を持ってやり続けられるかどうかは大きな違いです。好意的な意見や辛辣な意見も含めて興味を持ってもらっていることが、われわれにとってはポジティブなことです。もっと感動してもらえる、このチームを見たいと思ってもらえる人を増やすために、努力していきたいです。
サンフレッチェ広島
監督
本当にアンラッキーだったと思います。前半もチャンスはたくさんありましたし、後半は前半よりも多くチャンスがありましたが、決めることができませんでした。ボールの失い方が悪かった、もしくはアンラッキーだった。それゆえに鋭いカウンターを受けてしまいました。いまは非常に残念な気持ちでいっぱいですが、自分たちのチームが見せたパフォーマンスは素晴らしかったと思います。 --ヴァレール ジェルマン選手と前田 直輝選手を初めてリーグ戦で起用しました。ビッグチャンスも作っていましたが?2人とも今日のプレーを見たとおり、大きな補強になったと思います。ヴァレールに関しては大きな大きなチャンスを自分で作り出すことができて、ゴール前で1対1のチャンスとなりました。直輝も最後の15分で入って、3つ、4つチャンスを作ったり、自分でシュートまで持ち込む場面もありました。2人の能力はわれわれのオフェンス面で助けになってくれると思います。 --ヴァレール ジェルマン選手を一番前へ置いて、ジャーメイン 良選手を1つ後ろに配置しましたが、収穫と課題を教えてください。今日はそういう形にしました。というのも去年も一昨年も、一番前もできる選手がトップ下に落ちることをやりました。去年の大橋(祐紀)選手がそうだったように、そういうこともあるし、一番前へ出すこともあります。2人を前に出すことも、今後はバリエーションとして考えられます。そういった位置関係が変わることも、今後は十分に考えられます。 --アンラッキーというのは、どの部分に対して感じているのでしょうか?総合的に見て、アンラッキーだと思っています。われわれは多くのチャンスを作ってシュートを放ちましたが、得点が入らなかった。逆に京都は1つのカウンターでしっかりと取ることができた。取られてしまいました。CKの数が1本と9本、シュートの数が、ポゼッション率が……。そういったものすべてで上回っていたにもかかわらず、この試合に負けてしまいました。そういうことも含めてアンラッキーと言いました。
--相手のサイド攻撃への対応について教えてください。自分が相手のウイングバックへ出てしまうと、自分の後ろのスペースへ相手のトップ下の選手が走り込んでくることがあります。後半の途中からは特にそれを狙ってきたと思うので、状況を見ながら自分があまり出過ぎないようにする、(ウイングバックへ)行けそうなタイミングなら出ていくようにしました。ジョアン(ペドロ)の運動量のおかげもあって、そこは対応できていたのかなと思います。 --空中戦で自分より大きな選手に競り勝つ場面もありました。去年から自分の中の感覚だったり、どうやって大きい選手と競り合うのかを考えてやっています。いまは自分の土俵でできているのかなと思いますし、成長した部分なのかなと感じています。普通に競り合うと負けてしまうので、タイミングなどを工夫しながらやっています。これまでは(自分のところで)起点を作られる場面もあったので、改善したいと思っていました。今日みたいなプレーをアベレージとして続けていきたいです。
サンフレッチェ広島
--失点シーンについて教えてください。数的不利だったので、味方にどうシュートコースを限定させるのかというところで、相手の応援の声もあってコーチングがなかなか通らないことが後半ずっとありました。そこの難しさはあったので、普段の連係から意思疎通をしないといけません。ただ、最後に相手のシュートに触ってはいたので、個人の能力で止めるべきシーンだったと思います。もったいなかったなと思います。 --リーグ戦では今季初敗戦となりました。シーズンを戦っていれば、良いときもあれば、こういうふうにチャンスを多く作っても結果で負けることもあります。連戦なので引きずらないようにしたいです。次(次節・鹿島戦)からホームで試合ができるので、良いリスタートができるようにしたいです。 --ヴァレール ジェルマン選手が中央に入った攻撃の印象を教えてください。いろんな動き出しをしてくれましたし、後半の立ち上がりもビッグチャンスを作っています。そういう動き出しがチームに浸透してきているのかなと思います。
広島でデビューでき、うれしかったと同時に負けてしまったので責任を感じています。あれだけチャンスをもらいながら、決め切ることができなかった、アシストもできなかったことで、自分の力量不足だというイメージがあります。 --塩谷 司選手へ折り返して決定機を作った88分の場面について教えてください。あの場面もそうですし、自分で(相手のマークを)はがして右足でシュートしたところも、自分の流れだったので決めないといけないシーンでした。タイミングよくパスを出してもらえていますし、今日は好きなことだけやらせてもらったので、そこはチームメートのみんなに感謝しています。好きなことをやらせてもらうからこそ、やっぱり結果を、数字を。(加入決定の)記者会見でも話させてもらいましたが、本当に数字のところが足りないので、そこは優勝へ向かっていく中で、前線がどれだけ得点できるかがカギになってくると思います。
京都サンガF.C.
GK 26
太田 岳志
広島は本当に強い相手だけど、自分たちが同じ舞台へ行くためには今日は絶対に勝たないといけないと思っていました。無失点で勝ててホッとしています。チームとしてハードワークしてくれて非常に心強かったですし、そこは自分たちの根底にあるもので、それをやらないと試合には出られないのがサンガです。体を張ることはピッチに立つ選手の義務です。ピンチもありましたが、全員で勝ち取った完封勝利じゃないでしょうか。無失点で終われることは守備陣としてもチームとしても、自信につながります。 決勝点はシュートを打つ場面で「(左利きのラファエル エリアスが)右足か!」と思ったのですが、彼は生粋のストライカーなので、左足でも右足でも得点を取ってくれることを証明してくれましたね。 --48分のヴァレール ジェルマン選手のシュートや81分の前田 直輝選手のシュートで好セーブを見せました。アピ(アピアタウィア 久)が触れなくて1対1の状況になりましたが、自分の中ではあまりやられる気がしなかったというか、そういう感覚がありました。うまく言葉で表現できないのですが……。シュートを決められる未来が想像できなかったというか、たまにある感覚なんです。日々の積み重ねもあると思います。いろんな経験として培ってきたものも含めての感覚なのではないでしょうか。 前田選手のシュートもノリ(鈴木 義宜)がうまくカットインされないように対応してくれて、右足へ持っていってくれたので対応できました。その後の塩谷(司)選手のシュートも、あそこはGKがやられてはいけない場面でした。 --長いシーズンの中で、GKで勝つ試合があります。今日がまさにそうだったのではないでしょうか?僕が活躍しないのが一番良いのですが、良いチームには良いGKがいます。自分たちが上位へ行くためには、自分の活躍が必要不可欠だと思っています。それを試合で発揮するために、日々の練習を取り組んでいきたいです。満足はしていませんが、こうして試合に出させてもらって、J1の舞台で戦えていることは本当に幸せだなと思ってプレーしています。それは試合後にゴール裏へ行ったときも感じましたし、サポーターの笑顔をもっと見たいなと思いました。
FW 9
ラファエル エリアス
今週は(得点シーンのような)アタックの練習をしていました。曺(貴裁)監督から言われたことをきっちりと練習して、成果として出すことができました。あのポジションを取ったときにスペースがありました。(平戸)太貴はボールを持ったら素晴らしい質を持っている選手なので、パスが来ることは確信していました。そしてきっちりとボールが来ました。彼のスキルであり、クオリティーですね。加えてわれわれが広島戦へ向けて取り組んできた成果だと思います。 ホームで勝つとお祭りじゃないですが、みんなそういう気持ちになったのではないでしょうか。今年もホームではまだ借りがあるというか、勝てていませんでした。去年もホームではなかなか勝つことができませんでした。それも含めて、今日の勝利は重要でしたし、皆さんとより分かち合えることをこれからも続けていきたいです。 --公式戦3試合連続ゴールになりました。特に3戦連発とか、前回も取っているからといった計算はありませんでした。ただただ、自分のやれることをしっかりとやる。曺さんがやるべきことを提示してくれますから、チームのこととして取り組む。その中でナチュラルにゴールが生まれているのではないかと思います。チームが良い方向へ向かっているからこそ、自分もゴールを取れています。チームの結果を考えることで、個人の結果が出る。そのあと付けとして、3試合連続得点というものがあるのではないでしょうか。