
2026/8/7 (金) 19:25 KO
第1節
入場者数: 63,960人
天候: 晴れ|気温: 29.4℃|湿度: 72%
秋春制に移行する2026/27シーズンの開幕カードに選ばれた横浜FMvs鹿島。もはや説明不要だろうが、Jリーグが産声を上げた1993年から34年間で唯一、トップカテゴリーで綿々と続く“オリジナル10”同士のゴールデンカードである。新指揮官を招聘し、名門復活を期す横浜FMに対し、J1優勝とアジア制覇という前人未到の2冠に照準を定める王者・鹿島。人気の“MUFG THE国立DAY”のチケットはすでに完売。6万人の大入りも射程に入る。キックオフ前の19時ごろからは約2,500発の花火で真夏の夜空を彩り、華々しくJ新時代の幕が開く。
ホームの横浜FMは明治安田J1百年構想リーグが終了したタイミングでオーストラリア国籍のスティーブ コリカ監督を招聘し、オーストラリアで数々のタイトルをもたらした名将にクラブ再建を託した。併せて新指揮官に請われる形でオークランドFC(オーストラリア)で共闘した元ニュージーランドU-23監督のダニー ヘイヘッドコーチと、オーストラリア代表にも携わった経歴を持つダグ コースチーフアナリストもスタッフに加わり、戦術立案やスカウティングのサポートも強化した。
ピッチに立つ面々も前体制から入れ替わりがありそうだ。新チーム始動から評価を高めている16歳の三井寺 眞が開幕スタメンの座をつかむかは注目ポイントの1つ。近年、メンバーが固定気味だったボランチの顔ぶれも変化した。今夏に鹿島から加入した知念 慶は先発が有力で、横浜FMでの初陣がいきなりの古巣戦となる。その背番号14は言う。
「僕が注目されているというよりかは、開幕戦で歴史あるチーム同士の戦いというのが注目されていると思う。サッカー選手として、このような大舞台でプレーできる機会はそう多くない。手ごわい相手だし、イヤなところ突いてくるのが鹿島。しっかりとハードワークして守備面でチームに貢献し、インパクトを残したい」
現役時代、ゲームメーカーだったスティーブ コリカ監督は中盤を経由するスタイルを植えつけている途上。トップ下の天野 純とともにキーマンの1人となるトリコロールの“ニュー知念”の働きぶりが勝負の綾となりそうだ。

いきなりの古巣戦となる知念慶。大舞台でのプレーに意気込む(写真は鹿島在籍時の2026年J1百年構想プレーオフラウンド第2戦・神戸戦)
対するアウェイの鹿島は、静かだった半年前のストーブリーグから一転、今夏で少なからず選手の出入りがあった。前述した知念 慶が横浜FMへ移籍したほか、濃野 公人や荒木 遼太郎といった主力が海外移籍を選んだ一方、元横浜FM所属のヤン マテウスや広瀬 陸斗という実力者をスカッドに加えた。既存戦力では、先の北中米ワールドカップに日本代表の練習パートナーとして帯同した18歳の吉田 湊海も開幕先発の競争に名乗りを上げ、戦力は充実している。
そして、新顔の筆頭株が清水から獲得したマテウス ブエノ。「サッカーはチェスのようなもの」と語るNo.8はプレシーズンのトレーニングマッチでも存在感を発揮し、ゲームをコントロールしつつアシストするなど、守備強度に軸足を置いていた鹿島のボランチ陣に新風を吹き込んでいる。

新しい風を吹き込む存在になる新加入のマテウス・ブエノ(写真は清水在籍時の2026年J1百年構想第15節・C大阪戦)
24年ぶりに地上波ゴールデンタイムで全国生中継される大注目の一戦は、新たな歴史の1ページに刻まれるメモリアルなカードになりそうだ。
[ 文:大林 洋平 ]