2026/27シーズンの明治安田J1は、欧州リーグなどのカレンダーに合わせて秋春制に初めて移行。34年目を迎えたJリーグに新時代が到来した。
そんな歴史的転換点を迎えた新シーズンの幕開けにふさわしい開幕戦が、パナソニック スタジアム 吹田で実現する。G大阪が迎え撃つのは、かつて“ナショナルダービー”の呼び名で知られた一戦の相手である浦和だ。
くしくも1993年5月16日のJリーグ創設1年目の開幕カードでも両者は顔を合わせていた。新時代の開幕で再び相対し、第一歩を踏み出していくことになる。
G大阪は、AFCチャンピオンズリーグTwoでクラブの悲願だった10冠達成に貢献したイェンス ヴィッシング前監督が7月10日に電撃退任。急きょ、コーチから昇格する形で7月18日に明神 智和監督の就任を発表した。レジェンドOBの下でタイトル獲得を目標に掲げている。
「タイトルを獲るということが一番の目標。すべてのタイトルに向かって挑戦したい」と明神 智和監督は力を込めた。チームのベースは健在な上にオーストラリア国籍のイーライ アダムスが新加入。強度の高さと縦への速さを前面に押し出したイェンス ヴィッシング監督体制のスタイルをベースにして、明神 智和監督や遠藤 保仁ヘッドコーチら全盛期のG大阪を知るOBがいかに新たなエッセンスを加えるかにも注目だ。
J1百年構想リーグで定位置を獲得したGK荒木 琉偉も開幕スタメンに向けて燃える1人。「鈴木(彩艶)選手もすごく能力が高いGK。そこに勝つためにはまずJリーグで活躍したい」と日本代表入りに向けても、まずはG大阪で存在感を見せるつもりでいる。
浦和のGK西川 周作とは試合当日時点で22歳差。若手とベテランの守護神対決にも注目だ。
J1百年構想リーグで存在感を示した荒木琉偉。開幕スタメンなるか
一方の浦和は、J1百年構想リーグの途中まで京都を率いた曺 貴裁監督が6月16日に監督に就任。浦和のOBでもある曺 貴裁監督の下で名門の復興に向けて、歩み始めている。多くのコーチングスタッフが入れ替わり、選手も10名以上が移籍した。
対して、元日本代表の水沼 宏太や林 幸多郎ら実力者が加入。新加入選手の中でも今回特に注目したいのは、対戦相手としてパナソニック スタジアム 吹田に帰ってくる南野 遥海である。J1百年構想リーグではG大阪でチーム2位の7得点を記録。得点感覚の鋭さと、負けん気の強さを併せ持つ南野 遥海は古巣の特徴を知り尽くす存在だけに、G大阪の悪癖でもある“恩返しゴール”を虎視眈々と狙ってくるはずだ。
G大阪ユースの先輩・後輩の関係でもある荒木 琉偉とのしのぎ合いも見どころの1つになる。

浦和移籍後、開幕戦で早速古巣対決を迎える南野遥海(写真はG大阪在籍時の2026年J1百年構想第14節・神戸戦)
また、G大阪のイーライ アダムスは、Aリーグ・メンのニューカッスル ジェッツで昨季まで同僚だった水沼 宏太との対戦も楽しみにしている。
いかなる試合展開になるかは予想もつかないが、1つだけハッキリしていることがある。両雄が目指すのは新監督の公式戦初陣を勝利で飾る、ということだ。
7日の午後7時30分に熱戦の火ぶたが切られる。
[ 文:下薗 昌記 ]