AFCチャンピオンズリーグElite(ACL Elite)リーグステージ第1節で白星発進を飾った関西の両雄が、舞台を明治安田J1に戻してパナソニック スタジアム 吹田で激突する。
G大阪はコンアン・ハノイ戦で公式戦5試合ぶりの勝利を手にしただけでなく、奪ったゴールも今季公式戦最多タイの4ゴール。2得点を決めた宇佐美 貴史も「全体を通して良いサッカーができて、結果もついてきた。ここからチームとして良い流れに乗っていきたい」と意気込んだ通り、G大阪が次に目指すのは開幕戦以来、勝利から遠ざかっているリーグ戦での巻き返しだ。
コンアン・ハノイ戦の収穫は大勝を飾ったことだけでなく、チームが本来目指すスタイルを体現して勝ち切ったことにもある。「相手にボールを奪われたあと、全員で守備に行って奪い返すところが良かった」と初瀬 亮が語ったように、コンアン・ハノイ戦で決めた4得点のうち、3得点は相手陣深くで効果的にボールを奪い、鋭く攻め込んだ結果生まれたものだった。
中4日となる神戸戦で注目されるのは最前線の陣容だ。コンアン・ハノイ戦で完全温存されたデニス ヒュメットは疲れもなく、万全の状態。一方、加入後初の先発で見事に初ゴールも決めた土信田 悠生は「ファーストDFになることは意識した」と、プレスのスイッチを入れる役目でも多大な貢献を果たした。
実績のデニス ヒュメットか、それとも泥臭く攻守で貢献できる土信田 悠生を継続起用するか――。明神 智和監督の人選にも注目だ。

攻守で泥臭く貢献する土信田悠生
一時は2種登録のユース組をサブメンバーに入れざるを得ない苦しい陣容だったが、攻守のキーマン・山下 諒也も戦線に復帰し、新加入の角 昂志郎も途中出場したコンアン・ハノイ戦で加入後初ゴール。攻撃のカードが増えているのはチームにとっての光明だが、神戸戦では強力なアタッカーを擁する相手に対し、最終ラインの踏ん張りも必要になるだろう。
リーグ戦では3試合連続で複数失点を喫しているだけでなく、先制できた試合は今季まだない。ロングボールも巧みに用いている神戸に対しては、セカンドボールの回収や、課題でもあるバイタルエリアのケアも不可欠になるはずだ。
一方の神戸は、アウェイでポートFC(タイ)に終盤は劣勢を強いられながらも、GK権田 修一のビッグセーブにも助けられ、2-1で勝ち切った。「まずはしっかり休むこととケアすること」と決勝点を決めた武藤 嘉紀が話すように、日程的には1日不利な神戸だが、昨季のACL Eliteもタフに戦ってきた経験値を生かして、パナソニック スタジアム 吹田に乗り込むだろう。
J1百年構想リーグのアウェイ戦ではG大阪に5-0と完敗を喫しているが、同じ轍を踏むはずがない。G大阪との相性が良い大迫 勇也や、連戦でもタフにプレーする井手口 陽介も、過密日程の中でその経験値と実力を見せてくるだろう。

G大阪との相性の良さを誇る大迫勇也
神戸に勝ってトンネルを抜け出したい15位・G大阪と、首位・町田を追走する4連勝中の2位・神戸。順位こそ異なるが、勝たなければいけない立ち位置は両者とも変わらない。
[ 文:下薗 昌記 ]