5位・神戸が11位・名古屋をノエビアスタジアム神戸で迎え撃つ明治安田J1第13節。互いに直近2試合勝ちがない中、神戸は上位に食らいつき、名古屋は中位から浮上するために勝点3を譲れない一戦だ。
神戸は前節、首位の町田とホームで対戦。17本のシュートを放った一方、被シュートも16本という壮絶な打ち合いを展開した末にスコアレスドロー。前々節・川崎F戦からの連敗は回避したが、勝ち切ることはできなかった。
ただ、序盤から攻守に前に出るチームスタイルを披露し、攻め込まれても粘りの守備を貫くなど、ネガティブな90分ではなかった。その姿勢は中2日で臨んだ27日のAFCチャンピオンズリーグElite 2026/27リーグステージ第3節・大田ハナ・シチズン(韓国)戦につながった。
大田ハナ・シチズンのホーム、韓国に乗り込んだ試合は、地の利を生かした相手に多くの場面で攻め込まれた。ただ、ペナルティーエリア付近の守備は堅く、決定的な形を作らせない。町田戦に続く粘り強さを見せると83分、酒井 高徳のクロスを小松 蓮が頭で合わせて先制に成功。これが決勝ゴールとなり、リーグステージ開幕3連勝を飾っている。
特に大田ハナ・シチズン戦は、渡辺 皓太や岩波 拓也など出場機会に恵まれていない選手が多く先発出場し、クリーンシートに大きく貢献。過密日程を戦う中、チーム全員でつかんだ価値ある勝利になっており、着実に育まれた良い流れをつなげたい今節となる。
一方の名古屋は前節、ホームで横浜FMと対戦。稲垣 祥をCBで起用し、相手のシステムに合わせるように4バックを採用したが、序盤から相手に圧倒される。ただ、先制点を許して迎えた後半、人を入れ替えながら立ち位置の修正を施すと、これが猛攻の呼び水に。得意の両サイドを生かした揺さぶり、高い位置からマンツーマン気味にハメていくハイプレスも機能。全体が躍動感を取り戻すと74分、高嶺 朋樹の左足クロスを山岸 祐也が巧みなシュートでゴールを陥れた。
試合は最終的にドローとなったが、後半の戦いぶりは今後へ向けた大きな収穫。28日にはJリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ1stラウンド4回戦で浦和と対戦し、延長戦の末に敗戦。主力も多く出場した中、疲労回復に努め、リバウンドメンタリティーを見せたい試合になる。
両チームの注目選手は同サイドから選出する。
神戸は酒井 高徳。圧倒的な対人対応力と好機を逃さない攻撃参加、そして、ゲーム管理の卓越したスキルや強じんなメンタルを誇る神戸自慢の闘将。大田ハナ・シチズン戦ではアシストは無論、対面に立つ強力なタレントに仕事をさせず、“ウノゼロ”の立役者となった。数的不利下でも最適解を見いだす24番がノエスタを熱くさせてくれるだろう。

豊富な経験と強じんなメンタルで神戸を支える酒井高徳
名古屋は中山 克広。ドリブル突破や正確なクロスを武器に名古屋のワイド攻撃をけん引する存在だ。明治安田J1百年構想リーグではトップタイの7アシストを記録するなど、WESTグループの優勝争いに加わる大きな仕事をこなした。2022年のJ1開幕戦に勝利して以降、リーグ戦は4分5敗と勝てていない相手に、10戦ぶりの勝利へ背番号27の活躍が期待される。

サイドからチャンスを演出する名古屋のキーマン・中山克広
[ 文:小野 慶太 ]