前節、京都と対戦した琉球はリーグ得点王のピーター ウタカだけで7本のシュートを打たれたが、ゴール前でDF陣を中心に対人で粘り強さを見せ、決定機を作らせなかったことはポジティブな要素と言える。しかし、局面で数的不利になる場面も多く見られ、誰がボールにアプローチするのか明確にならず、奪いどころが定まらなかった。攻撃に転じても単調に終わり、結果的には相手の攻撃を受ける時間が続いて、試合は0-1で敗れた。
「守備で我慢することはできていたが、攻撃に移る場面では状況を見てポジションを変化させながらやれれば」と田中 恵太。敗戦を糧に、ボールを握って主体的に動かす琉球のサッカーを見せたいところだ。
一方、前節山口と対戦した水戸は、山口 一真の2得点を含む計4ゴールを奪い、3試合ぶりの勝利を挙げた。
この試合、3ゴールに絡む活躍を見せたのが奥田 晃也。得意のドリブル突破から相手のファウルを誘い、先制点につながるPKを奪取すれば、狭いエリアでの巧みなボールコントロールから中山 仁斗のゴールをアシスト。そして1点差に詰め寄られた場面でも起点となりアレフ ピットブルのダメ押し点をお膳立てした。
その奥田をよく知るのが琉球の樋口監督。奥田が2017年にYS横浜でプロデビューした際に指揮官だったのが樋口監督で、奥田を2年間レギュラーとして起用し、中心選手に育て上げた。
「YSの頃から間で受けるところとかボールを運ぶことがしっかりできる選手だったが、J2に来てからも本当に厄介な存在」と、樋口監督はかつての愛弟子を警戒する。
また琉球には福井 諒司やダニー カルバハル、田中 恵太、茂木 駿佑とかつて水戸でプレーした選手が多く在籍し、古巣との対戦にかける思いもあるだろう。
5連戦のスタートで琉球が初戦をモノにできるか。それとも水戸がリーグ戦2連勝を果たすか。勝利を手中に収め、波に乗るきっかけを作りたい。
[ 文:仲本 兼進 ]
