もっとも、上り調子のまま、すべての歯車がかみ合っていくほど、明治安田J2は甘くない。今季からの新戦力ですでに欠かせないピースとなっている長谷川 アーリアジャスールは「良い結果が続いているが、気を引き締めて臨む」と勝って兜の緒を締める。
今節、ホームに迎撃するのは20位の山口だ。渡邉 晋新監督が率いる山口は、ボール保持に軸足を置いたチーム。的確な立ち位置を取ることで相手よりも優位な状況を作り出す形を1つのコンセプトとしている。前節、1-0で大宮を下した町田は、後ろに重たいボール保持をしてきた相手に対して、高い位置からプレッシャーを掛けてボールを奪う戦い方がハマった。シーズン序盤で山口のサッカーの完成度がまだまだであることを踏まえると、町田のベースであるボール奪取からのカウンターが有効な相手とも言えるだろう。
ただし、山口も町田の出方は十二分に把握しているはず。町田のプレスをかいくぐるチャレンジをしてくるか。あるいは長いボールを多用して相手のハイプレスを回避してくるのか。現実的な戦い方にも舵を切れる渡邉監督の選択は?試合の1つの焦点になりそうだ。
「上位に食らいついていきたい」(吉尾 海夏)町田か。降格圏からの浮上を目指す山口か。残念ながら、この“J3卒業生同期対決”はリモートマッチとなるが、勝点3を強く希求する者同士が顔を合わせる。それだけに、画面越しであることを忘れさせる熱戦が展開されるに違いない。
[ 文:郡司 聡 ]
