清水は5連戦の最後となった前節、アウェイで大分と対戦した。序盤からリズムを作り、10分に相手GKのパスをカットした乾 貴士がゴールに流し込んで先制に成功。後半は一転して攻め込まれるシーンが増え、50分にはクロスから同点ゴールを許してしまう。しかし、この日は“乾の日”だった。63分、カウンターの局面でハーフウェーライン付近からドリブルで持ち込むと、DFが寄せてこないと見るや右足を振り抜く。ボールはいったん枠を外れたように見えたが、弧を描くように曲がってゴールの右上角に吸い込まれ、これが決勝点になった。
乾のすごさは言うまでもないだろう。それ以外でいうと、秋葉 忠宏監督は「[3-4-3]にしてミラーゲームにしようかと思っていたが、(変更後)中ですぐに『4枚のほうがいい』と言って変えた」と話しており、選手たちの自主性がゲームの流れを変えた。より強い集団への変化を見せる中、今節に臨むことになる。
舞台は国立競技場。清水は昨季の明治安田J1第19節でも同会場でホームゲームを開催しており、その際は56,131人もの観客を集めた一大イベントとなった。横浜FMに3-5と悔しい結果に終わったが、最後の最後まで熱い戦いになった。今回はJ2最多入場者数を超えると見込まれている。
対する千葉は前節、金沢とホームで対戦した。先制点が決まったのは、82分。米倉 恒貴のクロスをブワニカ 啓太がオーバーヘッドで狙うも、クロスバーを直撃。その跳ね返りを見木 友哉が押し込んだ。2試合ぶりの勝利を収めた後、小林 慶行監督は「前半の途中から彼ら(金沢)がシステムのギャップを突いてきましたが、対応できていたという評価をしています」とコメント。柔軟に対応できるようになっているのは、清水と同じだ。
前回対戦は、スコアレスで終わるかと思われた87分に、ロングスローのこぼれ球を米倉 恒貴が押し込んで千葉が勝利。清水は翌節・町田戦にも敗れるなど、この試合をきっかけに調子を落とすことになり、千葉は翌節・栃木戦にも勝利して今季初の3連勝と、対照的な道を歩んだ。今回も、お互いにとってターニングポイントになるか。
[ 文:田中 芳樹 ]