上位進出をもくろむ両チームが、浮上への足がかりを求める一戦だ。
明治安田J2・J3百年構想EAST-Bグループ、6位・松本(勝点18)と7位・磐田(勝点16)はともにPK戦の結果を含めて6勝6敗となっており、上位との差を考慮するとこれ以上は負けられない。互いにスタイル構築中ではあるものの、“結果”を追求したい局面でもある。
とりわけホームの松本は連敗中。前節は長野との“信州ダービー”で苦杯をなめただけに、中2日で迎える汚名返上の機会をみすみす逃す選択肢はない。キャプテンの
深澤 佑太は「反省をしなければいけない部分もあるけれど、下を向いている時間はない」と話しており、切り替えて前を向く。
敗因は明確でもあり、戦略立案の方向性は明らかでもある。1つは前々節・札幌戦も含めてロングボールを多用する相手に手を焼くという課題が顕在化している点だ。生命線のプレッシングを無効化された次のフェーズに突入しており、コンパクトさを保ってセカンドボール回収を優位に進められるかどうかがポイントになる。
とはいえ、今節の磐田が
マテウス ペイショットにロングボールを集めるかどうかは不透明。磐田はビルドアップにこだわれば松本のハイプレスに食われる可能性も否定できないが、はがしながら前進するだけのスキルも備えているだろう。
もう1つのポイントはセットプレー。松本は
澤崎 凌大の高精度のプレースキックを武器にセットプレーを得点源とする一方、守備ではゴールを割られ続けている。連敗の2試合、失点はCKとPK。ゴール前のタイトさをいま一度取り戻す必要性に迫られている。
磐田は三浦 文丈監督が途中就任して今節が2試合目。[3-4-2-1]で臨んだ初陣の前節・岐阜戦は、
グスタボ シルバの先制点を守り切り、チームの連勝を『4』(うち1試合はPK戦勝利)に伸ばした。今節は中3日の連戦でもあり、メンバー選定や採用するゲーム戦術の傾向は未知数だ。
いずれにせよチームが上り調子であることは間違いなく、ヤマハスタジアム(磐田)で黒星を喫した前回対戦の雪辱を果たせるか――。三浦 文丈監督にとっては、名波 浩監督時代に松本のコーチを務めていた2022年以来、4年ぶりのサンプロ アルウィン。ほとばしる新緑のエネルギーをはね返し、連勝を『5』に伸ばせるか。
[ 文:大枝 令 ]