両者が所属するDグループには、ほかにG大阪と昇格組の柏が同居。いずれも同カップ戦のタイトルホルダーだ。昨季は湘南、大分ともにグループステージ敗退という結果に終わっただけに、この初戦をモノにして好発進といきたいところだ。
ホームの湘南は、今オフに多くの選手が入れ替わった。秋元 陽太(町田)や山根 視来(川崎F)、杉岡 大暉(鹿島)、山﨑 凌吾(名古屋)と湘南を支えてきた選手たちが新天地を求めたが、経験豊富な実力者にポテンシャルのある若手など、バラエティーに富んだ14人の選手を新たに迎えた(期限付き移籍からの復帰を含む)。「新しいチームとしてやれている」という齊藤 未月の言葉のとおり、生まれ変わったチームで2020年を戦う。
昨季はJ1参入プレーオフの末、なんとか残留を決めた湘南。今季は浮嶋 敏監督の下、「もっと上に行くために」(大野 和成)、従来の戦い方に上積みを図っている。
「根本的には今まで湘南としてやってきたことと変わっていないと思います。ただ、それプラス、勝つためにはもう1段階レベルアップしないといけない。そこにいまトライしています。以前まではラッシュしてカウンターという形でしたけど、それプラス自分たちの時間も大事にしようということは言われているし、そこはうまく両立できればいいと思います」(大野) ハードワークを基盤にカウンター主体のフットボールを展開してきた近年。その“湘南らしさ”は今季も不変だが、「戦い方の幅を広げるという意味では大事」と新主将・岡本 拓也が話すとおり、このプレシーズンでは遅攻の部分でいかに相手守備を崩していくかという“プラスα”にも力を注いできた。今季最初のピッチに立つ11人は、昨季から約半数が様変わりすることが予想されるだけに、まずは今まで築き上げてきたクラブのスタイルをチーム全体で体現しつつ、ホームで今季目指す方向性を示すことができるか。難敵・大分に対し、“浮嶋カラー”がどのように描かれるのかが注目となる。
一方のアウェイチームも、確かな実力を持った選手たちを積極補強。川崎Fから知念 慶、広島から渡 大生、徳島から野村 直輝を獲得するなど、得点力アップを見据えた補強に成功した。大方の予想を裏切って躍進を果たした昨季を経て、片野坂 知宏監督体制5年目の今季はより真価が問われる1年となりそうだ。湘南に対しては昨季2戦2勝と好成績を収めているだけに、成熟度の差を見せつけ、敵地から勝点3を持ち帰りたい。
グループステージ突破に向けて、そして翌週のリーグ開幕戦に向けて幸先の良いスタートを切るのはどちらか。待ちに待った2020シーズンの開幕。その瞬間は刻一刻と近づいている。
[ 文:林口 翼 ]
