両者にとって今季の公式戦初戦となった開幕節を振り返っておきたい。鳥栖は札幌とホームで対戦。前線からの積極的なプレスで立ち上がりからペースを握った鳥栖だったが、ミスからCKを献上するとそこから失点。その後も猛攻を仕掛けるが得点を奪うことができず、試合終盤にFKとカウンターから失点を重ね、押し込んだ内容とは裏腹に得点を奪えず3失点での敗戦となった。
一方の横浜FCはホームで広島と対戦。立ち上がりから広島にペースを握られる展開の中、左右の揺さぶりから前半に失点。後半開始早々にもビルドアップのミスを突かれて失点を喫すると、試合巧者の広島に余裕を持った試合運びを許してしまい、そのまま逃げ切られてしまった。
新型コロナウイルスによる影響で大会方式が変更になり、グループステージは3試合へ縮小された。それだけに1試合の重みは増したと言えるだろう。特に開幕節で敗れた両者にとってはこの試合を落とせば、グループステージ突破の可能性がなくなる。逆に勝てば最終節に自力突破の可能性をつなぐことができる。まさにグループステージ突破か、敗退かの分水嶺となる重要な一戦。両者にとってサバイバルマッチと言えるだろう。
ただ、メンバー構成はリーグ戦から大きく変わることが予想される。この試合のあとに中2日でリーグ戦が控えていることもあり、選手のコンディションには配慮する必要があるだろう。リーグ戦でなかなか出場機会を得られていない選手たちにとってはチャンスでもある。リーグ戦でも過密日程が控えており、ターンオーバーは避けられない。そこで出場機会をつかみ取るためにも、まずはこのルヴァンカップでアピールを見せたい。
若い選手が多い鳥栖にとっては、チーム全体の底上げを図る意味でも良い機会にしたいところだ。逆に横浜FCは豪華な顔ぶれになる可能性がある。リーグ戦でここまで思うような出場機会を得られていないベテラン勢が横浜FCには控えている。三浦 知良や中村 俊輔、松井 大輔に伊野波 雅彦といった日本代表でのプレー経験を持つ選手たちがピッチに立つ可能性がある。若い選手たちの台頭が目覚ましい横浜FCだが、ベテランたちも存在感を示したいところだ。
鳥栖は直近の公式戦となる明治安田J1第8節・FC東京戦で今季最多の3得点と今季初勝利を挙げただけに、良い流れを継続して週末のアウェイ戦につなげたい。一方の横浜FCは現在、リーグ戦4連敗中と苦しい状況に置かれているだけに勝利で流れを変えたい。
超短期決戦となったルヴァンカップグループステージの戦い。相手を蹴落とし、生き残りを果たすのはどちらになるのか。勝利を希求する激しいぶつかり合いに期待したい。
[ 文:杉山 文宣 ]
