ホームの横浜FMは2月26日、川崎Fのホームに乗り込んでリーグ開幕を迎えたが、結果は0-2の完敗。特に前半は可変システムが機能しなかったことが響いた。GKオビ パウエル オビンナの再三のビッグセーブがなければ、試合が壊れてしまってもおかしくない劣勢だった。後半、2トップの一角に入った前田 大然のスピードを生かしたハイテンポな展開からリズムをつかみ、立て直したのが唯一の収穫と言えるだろう。
アンジェ ポステコグルー監督は開幕前、今季の選手起用方針について、「連戦でも戦える選手を作り、ほぼメンバーを替えないつもり」と語っていた。一方、リーグ開幕戦からいきなり7連戦となる過密日程を鑑みれば、システムを含めて川崎F戦の先発を踏襲するかは微妙なところだろう。
このような状況を踏まえて2人の注目選手を挙げたい。1人はルーキーとしてリーグ開幕スタメンに抜擢された樺山 諒乃介。川崎F戦では前半のみでベンチに下がったが、しっかりと爪あとは残した。39分、左サイドでボールを引き受けると、山根 視来とジェジエウを抜き去り、得点の可能性を感じさせるクロスにまで持ち込んだ。そんな樺山はこう言う。
「JリーグでトップレベルのCBに勝負から逃げるのは自分のスタイルじゃない。仕掛けてあの形を作れたのは自信になった」 本人も守備やポジショニングに課題を残したことは認めつつも、2戦連続の公式戦先発に向けては「自分のすべてをぶつけて、マリノスのために次はゴールにつながるプレーをする」と意欲的だ。
もう1人は川崎F戦で好パフォーマンスを披露した前田。ぶっつけ本番となったオナイウ 阿道との2トップのメドが立ち、仙台戦では先発の可能性がある。「自分にとって2トップは一番やりやすい形。チームを勝たせるゴールを取って、目に見える結果を残したい」と初勝利と初得点を狙う。
一方の仙台は広島とのリーグ開幕戦を1-1で終え、ドロー発進。前半、守備の大黒柱・シマオ マテが退場し、窮地に陥ったが最少失点で耐えながら終盤に持ち込むと、90分、赤﨑 秀平の同点ゴールを呼び込み、しぶとさを見せた。リーグワースト2位の総失点だった昨季の脆さが消えたのは“手倉森イズム”が浸透しつつあると言える。
今節はその手倉森監督がターンオーバーを採用するかもポイントの1つ。そして2戦続けてのアウェイ戦となるが、広島戦と同様、我慢強く戦い、勝機を見いだしたい。横浜FMは中4日、仙台は中3日と日程面ではややホームチームにアドバンテージがあるが、まだまだフレッシュなシーズン初めでもあり、互いに気迫のこもった熱戦が期待される。
[ 文:大林 洋平 ]
