ただ、攻撃面については「取って速く攻めるということは今後も持っていきたいところですけど、そこくらいしか手をつけられませんでした」と、まだまだ整理できずに徳島戦を迎えていた。今回も徳島から戻り、中2日で準備するしかない。大きな変化を加えることは難しく、これまでの積み重ねと選手たちの能力に頼ることになるだろう。ただ、最近の試合では2試合連続でセットプレーの流れから得点を奪うことができている。徳島戦で見事なヘディングシュートを決めた町田 浩樹など、長身の選手も多いだけに手堅く戦うことができれば理想的だろう。
札幌は16日(金曜)にJ1第10節・横浜FM戦を戦い、アンデルソン ロペスのゴールで先制したものの、終盤に3失点を喫して逆転負けとなった。基本とするマンツーマンの守備は、局面で突破を許すと苦しい状況に追い込まれる。天野 純やエウベル、前田 大然の技術やスピードを90分間食い止めるのは難しかったのかもしれない。
両チームは4月11日に対戦したばかり。鹿島が永戸 勝也と上田 綺世のゴールで前半から2点のリードを奪ったが、FKから田中 駿汰がすぐさま1点を返すと、後半に得たPKをアンデルソン ロペスが決めて2-2の引き分けに終わっている。前半は鹿島が長いボールを前線に蹴り込む形でペースをつかんだが、後半は札幌の最終ラインに岡村 大八が入ったことで高さでの優位を維持できず、簡単に起点を作れず札幌ペースに変わっていった。
その試合から1週間余りで今回の対戦を迎える。鹿島は監督が代わった影響もあり、同じような戦いになるとは限らないだろう。相馬監督は次の試合を視野に入れず、「目の前のゲームを一試合一試合勝ちにいけるように、そこで出し切って、その上で勝った、負けた、引き分けたということになる」と選手たちにも呼びかけている。チーム状況を踏まえれば次の試合を考えて戦えるほど余裕がないとも言えるが、選手たちを一致団結させ、集中力を維持することにもつながるだろう。
両チームの公式戦での対戦は、過去5試合で見ると札幌が2勝2分1敗と良い成績を残している。リーグカップでの対戦は2012年以来となり、そのときは鹿島が2-1で勝利を収めた。互いに連戦の最中であり、札幌は中3日、鹿島は中2日で迎えるため、両監督のメンバー選考にも注目が集まる。
[ 文:田中 滋 ]

