清水は現在、勝利から遠ざかっている状態だ。直近のリーグ戦でも7連敗中の大分に対して、38分に先制を許す厳しい展開に。後半にメンバーを次々と入れ替え、71分に指宿 洋史、87分にDFのヴァウドを前線に入れてパワープレーで強引にこじ開けようとするもゴールは遠く、最後のセットプレーのチャンスではGK権田 修一までもがゴール前まで上がったが、1点も奪えないまま試合終了の笛。
「良いプレーをしてゲームを支配しても、エリアを支配できなければ勝つことができない。ゴールを決めなければ勝てないし、少ないピンチで失点してしまうと試合に敗れてしまう。サッカーというのは、そういうスポーツだと思う」(ロティーナ監督) 清水は、公式戦8試合勝ちなしと長いトンネルに入っている。
ルヴァンカップでは、前節・広島戦が今季初黒星となった。前半のうちに先制を許すと、後半にはオウンゴールで2点差に。指宿のゴールで息を吹き返すも、そこからゴールは続かなかった。
清水の最近の戦いは「大崩れはしない。しかし、ゴールを奪うことができない」という状態が続いている。清水が公式戦で最後に勝利したのは約1カ月前のルヴァンカップDグループ第2節・仙台戦(1○0)。その試合でもそうだったように、複数得点を奪えない状況が続いている。ただ、これまでルヴァンカップでは鈴木 唯人、指宿に清水での初ゴールが生まれ、そこからリーグ戦につながっている。ここでまた新たな選手の活躍に期待し、今季の公式戦ホーム初勝利を達成したい。
仙台はJ1開幕戦で広島に引き分けてから公式戦8連敗と苦しんだが、J1第9節・横浜FM戦に引き分けてから風向きが変わってきた。ルヴァンカップDグループ第3節・広島戦を1-0で勝利すると、リーグ前節・柏戦では今季リーグ戦初勝利。内容としては、決して楽観視できるようなものではなかったが、68分の西村 拓真のゴールを最後まで守り抜いた。「スリリングでエキサイティングなゲームの中から勝ち取った518日ぶりの(ホームゲームでの)勝利でした」と手倉森 誠監督は喜びをかみ締め、こう続けた。
「ずっと心待ちにしていたここでの勝利、何かの呪縛から解き放たれたような感覚、ここから本当に新たなベガルタの始まりだと捉えて、これまで苦しんだぶんも、サポーターと何度でもこの場所で喜びを分かち合えるような展開に、残りのシーズンをしていければと思います」 この勝利は、チームにとって追い風となることは間違いないだろう。仙台はルヴァンカップ、そしてリーグ戦ともに、ここからの反撃を狙う。
[ 文:田中 芳樹 ]

