昨年8月30日に倉貫 一毅監督体制がスタートしたYS横浜。そこから、10月度の月間優秀監督賞を同監督が受賞するなど、順調な歩みを進めている。
ここ数年はポゼッションを軸とする個性的なサッカーで話題を集めていたYS横浜だったが、倉貫監督就任前にクオリティーの面でハードルを高く設定したことで、選手たちが“キャパオーバー”を迎えてしまっていた。
倉貫監督はそのチーム状態を客観的に分析。本人もやりたいサッカーに軸を持つ戦術家だが、YS横浜では色を出さずに“何がいま必要か”、“何をすれば勝てるのか”というプロとしてのベースの部分を選手たちに再定義。持ち合わせる数多くの引き出しの中から、適材な選択肢をチームに提示し、日々の積み重ねでアップデートを繰り返している。
ホーム連戦でのスタートとなった今季の明治安田J3は、1分1敗。勝利は飾れていないが、それでもチームは富山との開幕戦で守備面の向上を、第2節・FC大阪戦で攻撃面の進化をといったように、トレーニングで準備していた形を体現。できることを増やすために、今週からはまた新たなタスクへ取り組んでいく。倉貫監督も「僕たちのクラブは『あそこに行きたい。じゃあそこを目指してやろう』という意識で、必要であるはずのことをすっ飛ばしていくと、足をすくわれる流れに間違いなくなってしまう」と、姿勢は一切揺るがない。
対する水戸は、今年がクラブ創立30周年という記念すべきシーズン。昨季はJ2で17位と不本意な結果に終わった中、心新たにJ1昇格を目指している。
J2開幕戦では1点を守り切っていわきから白星を奪取。2019年以来5年ぶりとなる開幕戦勝利を飾った。しかし、第2節は甲府相手に2失点を喫して敗れた。
甲府戦について、濱崎 芳己監督は「せめて1失点、あわよくば無失点というゲームプラン」があったものの、2失点を喫したことでそれが狂った上に「失点したあと、少し自分たちの時間になったのですが、そこでのちょっとした勇気というか、もう1つ相手に襲いかかっていくマインドが少し足りない」といった点を課題として指摘。修正を図り、YS横浜戦に臨むだろう。
一方、YS横浜の倉貫監督はFC大阪戦後、水戸とのルヴァンカップに向けて「勝ちにいくことは変わらない」とキッパリ。中2日という厳しいスケジュールに対しては「当たり前にそれを考えて、勝つために選手を選ぶなど、いろいろな最善を考えながら臨んでいきます」と見解を示している。
[ 文:小津 那 ]
