今年から大会方式が変更。参加数がJ1からJ3までの全60クラブへと大幅に拡大され、10グループに分かれて1試合制のトーナメント方式で1stラウンドが行われる。そして勝ち上がった各チームが6月のプレーオフラウンドへと進出し、その先にあるプライムラウンドにコマを進めた8チームで頂点を決める大会となった。
1stラウンドは原則として下位リーグのチーム、または同一リーグの場合は昨季のリーグ戦下位チームのホームで行われることとなり、本カードではJ3の琉球がそのアドバンテージを得る。ホームに集うサポーターの声援を背にでき、下克上を狙う琉球。金 鍾成監督は「上位チームとの公式戦は自分をアピールできる場になる。それは選手にとっても、僕にとってもそう。ここで勝てば(2回戦で)ガンバを沖縄へ呼ぶことができる。チームも選手も真剣勝負を重ねて成長する。一戦でも多く戦えるよう、勝ちにこだわりたい」と話した。
今季の明治安田J3で2試合を戦った琉球は、1勝1分で無敗を維持している。新エースとして期待がかかる白井 陽斗は2試合で3ゴールと好調で、DFの背後を突くスピードを武器にチームの得点源となっている。連戦となるが、疲労面は「問題ない」と語る白井は「去年(J3で17位と)結果を残せなかったことが申し訳なくて。自分が変わればチームも変わる。常にどん欲に、『自分が引っ張るんだ』という気持ちを持って試合に臨みたい。藤枝に勝てば古巣と当たる。上の相手と1つでも多く試合をしてもっとレベルアップしたいし、ルヴァンカップに懸けるモチベーションは高い」と、血をたぎらせる。
また、岩渕 良太は昨季までプレーした須藤 大輔監督が率いる藤枝について、「しっかりと土台があるチームで、ハードワークであったり、最後まで走り切るというところが標準装備としてある」と話す。人数をかけてスピードを上げ、どんどんとドリブルで仕掛けてシュートにつなげる超攻撃的な“エンターテイメントサッカー”に警戒心を強めるとともに、「上のカテゴリーと戦えるルヴァンカップは、琉球の価値を示す絶好の機会」と、古巣対戦が決まった1月から挑戦心を燃やしている。
過密日程かつアウェイ戦で条件は厳しいが、琉球と同様にルヴァンカップ初参戦となる藤枝にとっても、J1チームとの真剣勝負ができる貴重な大会として、モチベーションを高めて挑んでくることだろう。今季のJ2は開幕2戦で未勝利と本来の調子を出せずにいるが、琉球戦で結果を残してはずみをつけたいところだ。
藤枝には、以前琉球でプレーした中川 風希と中川 創が在籍している。過密日程の影響もあって盟友の帰還は不透明だが、かつてのホームであるタピック県総ひやごんスタジアムに立てば、琉球にとっては脅威の存在となるだろう。
攻撃重視のチーム同士の一戦。つばぜり合いを制し、G大阪への挑戦権を手にするのはどちらか。
[ 文:仲本 兼進 ]
