1stラウンド1回戦は寒空の東大阪市花園ラグビー場でFC大阪と対戦した。相手の堅い守備に手を焼いて苦戦を強いられたが、途中出場の山口 大輝と近藤 慶一がゴールネットを揺らし、2回戦への切符を手にした。1回戦で勝利すればJ1チームと対戦できるということが若手中心のチームの高いモチベーションとなって、その思いが実を結んだ。
J1チームとのホーム戦は、クラブ史上初めての出来事。その意義を田村 雄三監督はFC大阪戦後にこう説いた。
「われわれのホームタウン、そしてハワイアンズスタジアムいわきにJ1のチームを迎えて公式戦をすることで注目度も上がり、たくさんの方が来てくれると思う。興行として喜ばしいことです」 今回の相手となる新潟には、昨季までいわきのエンブレムを背負って戦った遠藤 凌と宮本 英治が在籍している。
接戦となった直近の明治安田J2第10節・清水戦は2-3で勝利することはできなかったが、下を向く時間はなく、すぐに公式戦がやってくる。多少のメンバー変更の可能性があり、出場機会が少ない選手はここでアピールして先発争いに加わっていきたい気持ちを持っている。タイトな日程が続くいわきにとって、スターティングメンバーが固まりつつあるいま、11人プラスαになるような、新たなオプションになるような選手の台頭に期待したい。
2回戦に勝てば3回戦もホームで試合ができる可能性がある。クラブ、選手それぞれの価値を高めるべく、ミッドウィークにリーグ戦とは異なる大事な試合を迎える。
いわきと初対戦になる新潟は、J1第3節・名古屋戦で長谷川 元希の得点により勝利をつかんだが、現在はリーグ戦で5試合未勝利という厳しい状況が続いている。
直近の第8節・札幌戦は先制を許してビハインドを背負うと、シュートに持ち込む形はできてもゴールネットを揺らすには至らず。しかし、80分に秋山 裕紀が放ったミドルシュートで同点に追いつき、連敗を『2』で止めた。
新潟は名古屋戦を除くリーグ戦全試合で先制を許している。先制すると攻撃の火力が増すいわきに先取点を与えてしまえば、試合展開が難しくなってしまう。リーグ戦の間にトーナメント戦を挟むことは気持ちの面で難しさもあるが、週末のリーグ次節・京都戦につながる試合展開を目指したい。J1のプライドを示し、勝利を収めて浮上のきっかけをつかめるか。
両者はリーグ次節で順位が近い相手との試合を控えているため、選手選考も難しさがあるはずだ。リーグ戦で“勝ち切る”部分に物足りなさを覚えている両者がトーナメント戦で勝利できれば、リーグ戦に良い流れを持ち込める。目の前の相手に負けないことや走り勝つことが3回戦進出のポイントになるだろう。
[ 文:柿崎 優成 ]
