長崎は、明治安田J2で第16節までを終えて2位。クラブは『J2優勝』を掲げており、ルヴァンカップを軽視しているわけではないものの、現実的な優先順位はリーグ戦が上。今回と同じく水曜日に開催された2回戦・磐田戦では、直前のリーグ戦から先発を全員入れ替えて臨んだ。今回も同様の形で臨むことが予想される。
それでも、J2屈指の選手層を誇る長崎には、今季のリーグ戦で5得点を記録するフアンマ デルガドや切れ味鋭いドリブルが武器の松澤 海斗、J1で18試合出場の経験を持ち磐田戦でビッグセーブを連発した若原 智哉などがおり、磐田を相手に下克上を起こした2回戦の再現を狙う。
対するは、J1第15節終了時点で6位につける浦和。大会初戦となった2回戦でJ3鳥取を5-2で破り、3回戦へとコマを進めてきた。鳥取戦では、直前のリーグ戦から中3日ながら、先発の入れ替えは3人のみ。ペア マティアス ヘグモ監督は継続路線を選択し、着実に勝利した。今回は直近のリーグ戦から中2日のため、より多くの選手を入れ替える可能性が高いものの、数人は継続するかもしれない。
また、例えば牲川 歩見や佐藤 瑶大、武田 英寿といった鳥取戦で替わってスタメン出場した選手も、実力十分。単純な戦力の足し算では長崎を凌駕する。
長崎も浦和も、リーグ戦での戦績は良好。長崎は現在14戦無敗でクラブ記録を更新中。カップ戦も含めると、公式戦16戦無敗だ。下平 隆宏監督は常々「前線は2セットある」と話しており、攻撃陣を中心にリーグ戦からメンバーを入れ替えてもなお強力な選手を擁している。
浦和はリーグ戦ここ5試合で3勝1分1敗。その5試合で11得点を挙げており、攻撃陣が好調だ。チアゴ サンタナが3得点2アシスト、中島 翔哉は3アシスト、伊藤 敦樹も2得点1アシストなど、多くの選手が数字を残している。
長崎としてはまず、どれだけ浦和の攻撃を耐えられるかがカギとなる。J2トップのタックル成功率(※5月14日時点)を記録するだけに、球際で泥臭く、粘り強く戦いたい。磐田戦のように前半を無失点で折り返せると、ホームの雰囲気も相まってジャイアントキリングの可能性が増す。直近のリーグ戦でベンチ入りしている、若原や新井 一耀、モヨ マルコム強志など身体能力が高い選手たちは、いずれも先発出場する可能性がありそうだ。
過去に両者が対戦したのは、長崎がJ1に在籍していた2018シーズンの2試合。いずれも結果は引き分け。6年のときを経て、初めて勝敗を決することとなる。
[ 文:椎葉 洋平 ]