湘南は、4月5日のJリーグYBCルヴァンカップBグループ第3節・清水戦を最後に公式戦での勝利がない。この約2カ月間、すべての試合内容がネガティブだったわけではないが、勝てていないことは事実だ。いまは、ただただ勝ちが欲しい。
直近の明治安田J1第16節・新潟戦は、2-2のドロー。「非常に良いテンションで試合に入ってくれて、実際に点も取れました。前半に関して言うと、相手の陣地でサッカーをするという目的の中で、十分にやってくれたところがあった」と、山口 智監督は手ごたえを感じつつ試合を振り返っていた。
しかし、「失点シーンはいつも言っているところの準備不足、思い切りのなさでやられてしまった。『残念』の一言に尽きる」と肩を落としていた。リーグ戦では今季15試合を戦って、一度もクリーンシートがない。一言で表すと、細部での甘さを毎試合露呈してしまっている。天皇杯2回戦では、久しぶりの勝利はもちろんのこと、無失点に抑えて良かったときの守備の感覚を取り戻すきっかけも手にしたい。
再び新潟戦に視線を戻すと、62分には逆転を許してリーグ戦6連敗もよぎった。その中で、選手たちはリスクを冒さない前傾姿勢で相手陣でのプレータイムを増やし、83分に小野瀬 康介が同点ゴールを決めて勝点1を獲得している。この点に関しては山口監督も「最後まで攻める姿勢、勝ちにいきたいというプレーは見られた」と評価。「この勝点1をポジティブなものに変えられるように、また次に向かっていきたい」と続けた。リーグ戦での連敗を『5』で止めるなど、良い流れは来つつある。ここでの勝利は、3回戦進出以上の意味を持つと言っていい。
相手は、初出場となる北海道代表のBTOP北海道。北海道予選決勝では、北海道十勝スカイアースに1-0で勝利。1回戦では山形県代表・山形大医学部に7-0の勝利を収めた。
ゴールを守るのは、自身のYouTubeチャンネルで9万人以上の登録者数を誇る『早起き道リーガーHATAKE』こと畠山 諒介。身長は169cmとGKとしては小柄だが、「この身長でもプロに通用する」ということを証明すべく気迫のこもったプレーでゴールマウスを守る。
彼のほかに、BTOP北海道には元Jリーガーの濱 大耀や本塚 聖也らが在籍している。J1チームを相手にジャイアントキリングを起こすべく、並々ならぬ思いでこの試合に向かっていくはずだ。
果たして、BTOP北海道がクラブの歴史に刻み込まれる勝利をつかむのか。それとも、受けて立つ側になる湘南が盤石の戦いぶりで久しぶりの勝利を飾るのか。
[ 文:舞野 隼大 ]