ホームの新潟は3勝3分2敗で8位につけている。3戦勝ちなしで迎えた前節・福岡戦は相手の守備を打開できず、前半のうちにPKとCKから2失点と苦しんだ。しかし後半は一転、新潟のペースに。ハーフタイムを終え、ピッチに出てきた選手たちに、サポーターからチームの応援チャント『アイシテルニイガタ』の大合唱が注がれた。それで力を得たかのように、開始早々の47分、伊藤 涼太郎が直接FKを決める。さらに相手のプレスの圧力が緩んだ終盤は指揮官の交代策もハマり、主導権を握る。後半アディショナルタイムには勝つことをあきらめていなかった伊藤が同点ゴール、さらに逆転ゴールを奪って、ハットトリック。沸き上がるホームのサポーターの前で、劇的な勝利を収めた。
4試合ぶりに白星を得た新潟は、今節も大きな後押しを受けるホームで戦うことができる。今季初のリーグ戦連勝を収めて、勢いに乗りたいところだ。
19日のルヴァンカップDグループ第4節・柏戦で、ケガで離脱していた千葉 和彦と高木 善朗が実戦復帰したことも好材料。特に高木は昨年9月に右ひざ前十字じん帯を損傷して以来、7カ月ぶりの公式戦出場となった。伊藤と同じトップ下が主戦場のため、チームの競争力はさらに高まるはずだ。
また、鹿島との対戦を楽しみにしているのは島田 譲。鹿島のジュニアユースとユースで育ち、岡山では2015年から2シーズン、現役時代の岩政 大樹監督とチームメートだった。島田は長崎に所属していた2018年は“古巣”との対戦に敗れており、今季は「ビッグスワンで倒すのが楽しみ」と待ち受ける。
対する鹿島は2勝1分5敗で15位。リーグ戦はここ5試合勝利がなく、4連敗中と苦しんでいる。前節・神戸戦はホームで1-5の大敗。さらに19日のルヴァンカップDグループ第4節・福岡戦は先制されたあとに同点に持ち込む展開で、後半アディショナルタイムに失点を喫し、勝点を逃した。終盤に勝ち越されるのは明治安田J1第2節・川崎F戦、第6節・広島戦でも見られた形。ここからどう修正して、新潟戦に臨むか。
1カ月前の対戦では、鹿島のハイプレスに押し込まれた序盤は我慢の時間が続いた新潟だが、それに慣れたところから後半にギアを上げ、1点を挙げて勝ち切った。奪いにくる鹿島と、パスワークでプレスをはがして前進したい新潟という試合が予想されるが、果たしてどうなるか。注目の一戦は、23日14時にキックオフを迎える。
[ 文:野本 桂子 ]

