「われわれは人数が潤沢にいるわけではない中、ケガ人もいてギリギリの状態でチームを回しているんですけど、そういう中で勝点を取っていくことが全員の成長につながっていく。ルヴァンカップを勝ち抜けて試合数を多くし、全員で成長していくシーズンにしたい」 4月の頭から始まった公式戦17連戦は今節で10戦目。広島はピッチに立てる状態の選手全員が戦力になって連戦を戦ってきた。ここまでリーグ戦もカップ戦も思うような結果を出せているわけではなく、5月1日の明治安田J1第12節・神戸戦は0-3で敗戦。リーグ戦は5試合勝ちのない苦しい状況にあるからこそ、選手一人ひとりが試合に出場して成長していくことでチームの底上げを図っていきたい。
清水戦で得点を挙げてチームの勝利に貢献した長沼 洋一は成長している1人。藤井 智也も清水戦で得点に関わる結果を残し、鮎川 峻もハードワークの強度を高めながらゴールへ入る動きを鋭くしている。今節も選手それぞれが積極的にトライしていく中で、自信を得られる勝利をつかんでいきたい。
対する横浜FMは、ここまで3勝1分でDグループの首位。公式戦14試合無敗中の横浜FMは、今節に勝点を1つでも積み上げれば突破が確定し、敗れても条件次第でプレーオフステージ進出が決まる(①清水vs仙台で清水が引き分け以下②清水が勝利でも、横浜FMが4点差以下、または得点しての5点差での敗戦なら勝ち上がり決定)。ホームで5-0の大勝を収めている相手でもある広島に対し、試合の立ち上がりから思い切りよくゴールに迫ってくるはずだ。
広島の守備陣を統率する役割を任される井林 章は、「アウェイでああいう形で負けているので、相手はより勢いを持って攻撃的に入ってきて、自分たちを技術的にもスピード的にも上回ってくることが予想できる。それをさせないように自分たちが柔軟な対応をしていければ」と見据えた。
3月7日のリーグ戦での対戦は3-3のドロー。広島にとっては前半に3得点を奪ったことよりも、後半にリードを守れなかったことの印象が濃い試合だっただけに、今節は横浜FMの攻撃をどう防ぐのかが焦点になる。横浜FMのアタッカーがスピードに乗るスペースを与えない堅固な守備組織を構築して臨みたいところだ。
ただ、広島が次のステージに進むためには勝点3が必要になる。リスクを負ってでも敵陣でプレッシャーを掛けていく時間を増やしていき、得点を奪い取っていきたい。破壊力のある攻撃陣を備える横浜FMに対して、広島は自陣と敵陣でのメリハリをつけた守備を実行して勝機を見いだしていきたい。
[ 文:寺田 弘幸 ]