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【J2日記】東京V:ジョギング開始。(11.07.22)

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(C)上岡真里江

(C)上岡真里江

7月21日、練習試合が終わり続々と選手たちがクラブハウスへと引き上げていく中、一人逆に、グラウンドへと姿を現した選手がいました。
アキレス腱断裂で離脱中のGK土肥洋一選手です。
手にはキーパーグローブを携え、ランニングシューズを履いています。

グラウンドの脇で私たちから取材を受けていた川勝良一監督は、その姿を目にするやいなや
「もう走れんの!?」
「はい、今日から!」
笑顔で答えると、土肥選手はゆっくり、でも確かな“ジョグ”を開始しました。
5月4日J2リーグ第10節F東京戦でのアクシデントから約11週間で、ここまでの回復です。

同時期に同医師により同じアキレス腱の手術を受けていながら、なかなか安静にできないため未だランニングの許可が下りない川勝監督は、土肥選手が目の前を通り過ぎるたびに「土肥ちゃん、俺に見せつけようと走ってるんだろ〜」と軽口をたたき、回復を喜ぶ一幕も見られました。

ゆっくりの数周のランニングの後、今度はグローブをはめ、ゴールマウスを背に構えます。スタッフに協力を仰ぎ、地に足をつけたまま取れる範囲内にボールを蹴ってもらい、キャッチングの練習です。まだ、ジャンプができないため、蹴るスタッフもより一層のコントロールを求められるだけに一苦労です。厳しいボールが飛ぶ度に、「ヒドイ!けが人をいじめるんだ〜」と、土肥選手からツッコミが入る始末。思わず「大変っす…」と、スタッフから弱音(?)が聞かれました(笑)。そして、最後は倒れ込んでのセービング練習。とてもケガ人とは思えない鋭い反応で、20球ほどを全て捕球していました。

「回復、他の人よりだいぶ早いのではないですか?」と伺うと、「医者のスケジュール通りだよ」とのこと。練習メニューについても、一見、現在の回復状態に対してはとてもハードに見受けられました。それぐらい、ストイックなトレーニング。なので、それについてもお聞きすると、「ドクターに聞いて、OKをもらった範囲内でできる限りのことしかやってないよ。無理はしない」。きっと、できることならもっともっと、完全回復に向けてピッチを上げたいのではないでしょうか。それでも、逸る気持ちを懸命に抑えながらも、今できること、許されていること、すべきことの中で精一杯を尽くす。日本代表にまで選ばれるだけの一流選手としてのゆえんを、強く、はっきりと感じました。

練習が終わり、ボールを自分の手でかき集め、一人ボールネットにしまっている土肥選手に「大変なリハビリも、“プロサッカー選手”という仕事のひとつだから、乗り越えないとなんですね」と向けると、「ただの仕事だったら、とっくにやめてるよ。好きだからできるでしょ」と、土肥選手。プロサッカー選手の本質をしっかりと見させていただくことができました。

もちろん、『完全復帰』のためには、この先まだまだ、まだまだ乗り越えなければいけない道のりが多々あると思います。ですが、『走る』という、サッカーの基本中の基本を取り戻せた土肥選手は、“プロサッカー選手”としての復帰第一段階に、まず至ったと言えるのではないでしょうか。

とはいえ、個人的ではありますが、何よりも非常に印象的だったのが、1つステップを進めたのと同じように土肥選手の表情が明るくなり、笑顔が増えていたことでした。彼の存在は、若い選手の多い東京Vの中で『頼みの綱』とすらなりつつある土屋征夫選手や飯尾一慶選手ら熟練選手にとっても、非常に大きなものです。この先、J1復帰へ向けて本格的な勝負の時を迎えるにあたって、チームにとってもとても強いアドバンテージになってくれることでしょう。

「もう二度とあんな痛い思いはしたくないから、焦らずにいくよ」
そう語る土肥選手が、東京Vのユニフォームを着てJ1のピッチでゴールマウスの前に立つ姿が見たいと、心の底から思いました。

以上

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2011.07.22 Reported by 上岡真里江
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