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アテネになでしこの花=試練乗り越え五輪ピッチに−女子サッカー〔五輪・サッカー〕(04.08.11)

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アテネから北へ300キロ強のボロス。日本勢の先陣を切り、女子サッカー日本代表が2大会ぶりの五輪ピッチに立った。

道のりは決して平たんではなかった。スタート地点は、花が咲くにはまだ肌寒い2月の福島。待ち受けていたのは過酷な体力強化。来る日も来る日も走り込み。これが3週間続いた。

昨年のワールドカップ(W杯)米国大会で痛感した、世界との距離を埋めるための試練。「厳しい合宿を経て自信になった。全員で乗り越えたことでチームが団結した」(MF宮本ともみ)

少しずつ芽生えた自信が花開いたのが、4月24日、東京・国立競技場でのアジア最終予選準決勝、北朝鮮との激闘。3万人を超える声援を受け、日本は13年間、一度も勝てなかった北朝鮮を撃破した。ペットボトルを手に歓喜の水しぶき。まだ名もなき花が、アテネに向かって咲いた。

日本女子サッカー界は、前回シドニー五輪の出場を逃したことで厳しい環境に立たされた。企業チームが次々と撤退し、米国帰りのFW沢穂希を除いては全員がアマ。選手を社員として抱えている企業はごくわずかで、GK山郷のぞみは高校職員。FW荒川恵理子はアルバイトでスーパーのレジに週3、4回立つ。

だが、彼女たちはあきらめなかった。荒川の答えは明白。「好きなサッカーがやれればいい。男子と比べて、恵まれてないなんて感じない」

4月24日を境に、周囲の目が変わってきたことを感じている。アトランタ五輪を経験した主将のDF大部由美は、「アトランタでも注目されたが、(3戦3敗と)結果が出せず、つなげることができなかった。若い子たちの夢になれるように。だからアテネは…」

 ひたむきにサッカーに情熱を注ぎ込んできたチームは、「なでしこ」と名付けられた。「アテネでなでしこの花を咲かせたい」(上田栄治監督)。「なでしこジャパン」の挑戦が始まった。(ボロス時事)

[時事通信社]
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