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【徹底解析 J2】昇格に必要不可欠なチーム編成とベテランの存在に焦点をあて今期を占う!全6回シリーズコラムの第3弾(05.08.24)

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第3回:重視されるチーム編成。ベテラン選手の意味


大島秀夫選手
コピーライト
J1からの降格であっても前年から引き続いてJ2で戦うにしても、オフ期間中のチーム編成が重要なのは間違いない。例えば2000年にJ2に降格した浦和の場合、選手の流出を抑え、J1で戦っていた時のメンバーのままでJ2のシーズンに臨んだ。J1で低迷し降格の危機を迎え、そして実際に降格した後もチーム内の結束は強固だったということなのだろう。ただしその結束力が功を奏し、浦和は開幕から8連勝と好調な滑り出しを見せた。

 オフ期間でのチーム編成で成功した場合はいいが、思うに任せなかったチームは総じて厳しい結果が出ている。たとえば2001年にJ2に降格した川崎フロンターレの場合、それに先立つ2000年のJ1のシーズンから苦しい戦いを強いられており、チームの基盤は揺らいでいた。選手の動揺はJ2降格により決定的なものとなり、それが多くの選手の移籍へとつながる。結果的に選手の入れ替えを経験して迎えた2001年シーズンは序盤から苦しい戦いを強いられ、開幕からの11試合で5勝6敗と負け越している。
 これがJ2クラブになると多少事情が異なってくる。2002年のモンテディオ山形の場合、それに先立つ2001年シーズンに好成績を収めた事により主力選手にオファーが入り戦力の流出という結果を迎えてしまった。だからといって決してオフシーズンの準備が悪かったわけではないのだが、期待されながらも山形は開幕から4連敗を喫している。
 山形に関して言えば今期も大島秀夫のJ1横浜F・マリノスへの移籍や、京都への星大輔の移籍などがあり、最初の11試合で4引き分けと勝ちきれない試合が続いた遠因となっている。

 チーム編成という視点から今期のJ2を見てみると、京都の独走は、用意周到な準備が功を奏した結果だったという事が言える。山形でJ2の采配を経験した柱谷監督は、適材適所とも言える補強を敢行しチームの弱点を補った。ここまでの戦いは決して相手を内容で圧倒してきた訳ではなかったが、得点力のある外国人選手をトップに持ってきた省エネともJ2的とも言えるサッカーを展開し、それが京都に開幕ダッシュをもたらしたのである。

ここまでチーム編成の重要性を述べてきたが、前半戦に思うような結果が出せなかったチームには、補強という形で戦力の穴を補うことが可能だ。各チームとも着々と補強を進めているところだが、今年のキーワードはベテランということが言えそうだ。
 特に今期のJ2最大の話題は横浜FCへと移籍した三浦知良・カズだった。彼は日本を代表するスーパースターであり、長年日本サッカー界のトップとして君臨してきた。そのカズが新天地としてJ2を選んだことの意味は大きい。
横浜FC
コピーライト
まずは横浜FCに及ぼす影響だが、チーム全体の意識が変わったのは間違いない。例えば内田智也は、カズ移籍直後の23節の水戸戦を終えた後のミックスゾーンで「練習の雰囲気が変わりましたね。空気がぴりっとしてますし、シュート練習でみんな枠に行くようになった」と述べている。同じく控えのGK小山健二は「やっぱり一言一言に重みがある」とその存在感を口にした。
 23節で鳥栖を下し、連勝をかけて24節の湘南ベルマーレ戦に臨みながら競り負けたザスパ草津の山口貴之は「草津は上に上がりたかったら借金してでも獲得すべきだったですね。18の時からずっと一緒にやってきたけど、やっぱり言葉の重みが違いますよ」とカズという選手の存在感について述べている。カズはすでに38歳になった大ベテランだが、これだけ各選手が持ち上げ、また私自身注目するのには訳がある。

 過去のJ2を振り返ると、チームを引き締められるベテランの存在が成績を左右しているのである。例えば2001年シーズンの山形には浮氣哲郎という頼れるキャプテンがいた。彼は反感を買うことを恐れずにチームメイトを叱咤し、中盤を締めた。最終節で昇格を逃したが、最後まで山形が可能性を持ち続けたのは彼の存在が大きかった。
 その浮氣を獲得した翌2002年シーズンの大分は悲願のJ1昇格を果たしている。精神的支柱となる選手の不在が課題のチームだっただけに、チームを鼓舞できる浮氣の獲得は大きかった。
 ベテランという視点で言えば、2003年シーズンのアルビレックス新潟には山口素弘が所属していたし、2004年シーズンの大宮にはトニーニョという精神的支柱となる選手がいた。もちろんベテラン選手の存在が、上位進出のための必要条件だとも十分条件だとも言わないが、柱となれる選手の存在がチームを鼓舞するのは間違いない。
 26節を終了した時点で横浜FCは、新潟から山口を。湘南から浮氣を獲得したと発表。足達勇輔監督は第三クール限定ではあるが首位を目指したいと述べているが、その実現に向かってチームは編成を続けている。

2005.08.24 Reported by 江藤高志

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