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【J2日記】福岡:六反勇治、4年目のJリーグデビュー(09.09.07)

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(C)中倉一志

4年目にしてJリーグデビューを果たした六反勇治(左)。岡山戦では落ち着いたプレーを見せて、Jリーグで十分に活躍できることを示した。

「試合に出るからと言って、今までと違うことをすることもないし、今年やってきた準備をして臨めば大丈夫だと思う。自分が主役になる必要はないし、チームが勝つために出来ることをやるだけ。緊張?どうですかね。今までサッカーの試合で緊張したことはないですから」

 第37節の岡山戦の2日前、Jリーグ公式戦初出場が濃厚になった六反勇治は、いつもと変わらぬリラックスした空気を漂わせながら、取り囲む報道陣と話していた。普段は切羽詰まったものは全く感じさせない。それどころか、どこか飄々とした、のんびりとしたムードさえ漂わせる。それは大物の片鱗なのか、それとも、そもそも物事を深刻に受け取らないタイプなのか、ちょっと判断がつきかねるところがある。「あいつは少し緊張したぐらいが調度いいんじゃないの?」と冗談めかして話すチームメイトもいた。

 しかし、それはあくまでも表面的なこと。彼がコツコツと努力を積み重ね、トレーニングの中でプロとして何をやるべきかを学んでいったことは誰もが知っていた。Jリーグデビュー戦となった岡山戦で2点のビハインドを負う苦しい展開の中、「今日は六反がJリーグ初出場だったので、何とかしようという気持ちでプレーしていた」(黒部光昭)のは、六反のたゆまない努力を知っていたからだろう。

 さて、記念すべきデビュー戦。ファーストプレーは4分、妹尾隆佑(岡山)が放ったシュートを落ち着いて処理した。その後、試合は運動量が上がらない膠着した展開へ。両チームともにミスが多く、互いに流れを作れない展開は集中を保つのが難しいものだった。しかし六反は、まるで何年もゴールを守っているかのように、落ち着きと集中をなくさなかった。

 最大の見せ場は60分の武田英明との1対1のシーン。58分に先制点を奪われた直後の大ピンチだったが、仁王立ちになってゴールを守った。「ファインセーブをしてチームを救ってくれた。あそこで2失点目を喫していたらボロボロのゲームになっていた危険性は十分にあった。ゲームとしては2失点したが、落ち着いてプレーすることができたし、本人もかなり自信になったんじゃないかと思う。これから経験を積んでゲームを落ち着かせるようなコーチングを身につけていってほしい」と篠田善之監督は合格点を付けた。

 そして、「やっと第一歩を踏み出せたという感じがあった。プレーしている時よりも、終わったあとに試合に出たんだという実感があった」とは本人の弁。ほとんど緊張することなく、いつもどおりにプレーできたと話す。けれど、思った以上に体は疲れ、試合中のことはあまり覚えていないとも。やはり、無意識のうちに緊張はしていたのだろう。そして続けてくれた。「やっと来たねと言ってくれる人もいれば、思ったよりも早かったと言ってくれる人もいる。でも、自分は高校を出てプロになったので、その時点ではすぐに出られるという感覚は持っていなかったし、今も早かったとも、遅かったとも思わない。これからも、自分がやれることをしっかりとやっていければいいと思う」。そう話す表情は、いつものように飄々としていて、必要以上の喜びも、達成感も感じさせない。その自然体こそが彼の最大の持ち味なのかも知れない。

「本人が競争の中で掴んだチャンス。岡山戦でそのチャンスが回ってきて、そこで結果を出したということ」という篠田監督の言葉からすれば、今後とも六反の出場機会は増えていくことだろう。もちろん、本人も最終戦までアビスパのゴールを守るという気持ちはある。けれど、そうした個人的な目標は別にして、あくまでもGK4人でゴールを守ることが大事だと六反は話す。
「いまはアビスパのゴールをみんなで守るという気持ち。吉(吉田宗弘)さんが出ようと、神(神山竜一)さんが出ようと、(笠川)永太がでようと、試合に勝つという目標は4人とも一緒。4人でしっかりやっていければ一番いい。誰というよりも、アビスパのGKはいいパフォーマンスが出来ているなと、周りのチームから評価されるようになったらいいと思う」

 的確なコーチングに定評のある吉田、恵まれた体格を活かしたダイナミックなプレーが身上の神山、将来を嘱望される若きGK笠川、そして六反と、アビスパのGKのレベルは高い。その中で切磋琢磨していくことで、六反は更なる飛躍を遂げることだろう。

以上

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2009.09.07 Reported by 中倉一志
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