11月27日（日） 2011 J1リーグ戦 第33節
神戸 3 - 1 磐田　（13:04／ホームズ／17,187人）
得点者：19' 北本久仁衛（神戸）、25' 相馬崇人（神戸）、80' 前田遼一（磐田）、87' 森岡亮太（神戸）
スカパー！再放送 Ch183 11/28（月）後06:30〜
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約17,000人の観衆が詰めかけたホームズスタジアム神戸。多くのサポーターが見守る中、神戸が磐田を３−１で下し、ホーム９勝目を挙げた。そして順位も10位から８位へ浮上。今季の目標である一桁順位へ大きく前進した。

試合は、サポーターの大声援を背に戦った神戸が主導権を握った。特に前半は、ハイプレスからのシュートカウンターという神戸の持ち味を存分に発揮し、磐田のリズムを崩すことに成功。和田昌裕監督が試合後の会見で「今日の試合、ひょっとすると前半で決まったのかなというふうに思っています」と振り返るように、２−０という理想に近いスコアで折り返した。

先制点を挙げたのは、センターバックの北本久仁衛だった。河本裕之と共にずっと神戸の堅守を支えて来た男は、前節のC大阪戦で得点感覚を取り戻したのか、この日もタイミングを見計らって攻撃に参加。前半19分には、センターサークルよりも高い位置でボールを奪うと、そのままドリブルで前線へ。そして相手DFの裏へ走り込む大久保嘉人へ絶妙のスルーパス。その後もこぼれ球に備えてゴール前まで走り、大久保のシュートがGKにはじかれると、こぼれ球を冷静に流し込んだ。
試合後、和田監督が「セットプレーでもなく、流れの中で北本があそこまで出ていって点を取った」とやや興奮気味に振り返ったのと同じく、スタジアムも意外なゴールに沸いていた。
神戸の２点目もDF相馬崇人の意外性のあるゴールだった。前半の立ち上がりから、相馬は巧みなパス交換やドリブルでの仕掛けなど多彩なプレーでリズムを作っていた。ただし、それは主に左サイドライン付近での話。ライン際の突破を磐田に印象付けておいて“か〜ら〜の”中央への仕掛けに磐田DFの対応は遅れた。

前半25分。相馬が左サイドで絶妙なDFとの間合いをとってボールをキープすると、ポストに入った大久保へくさびのパスを入れる。本来は、そこからワイドに開いてボールを受けることが多いのだが、相馬はパスを出した直後に大久保へ向かって中へフリーランニング。その動きに呼応するように大久保は左へドリブルで抜くようなフェイクを入れ、相馬が自分の右横を抜ける瞬間を見計らって足裏で相馬にパスを流した。この大久保の動きに磐田DFは２枚が引きつけられ、相馬はあっさりとゴール前へ。DFを一人交わし、角度のないところからシュートを決めた。そしてこのまま神戸は２点リードで前半を折り返した。

後半は一変して磐田ペースとなった。神戸のお株を奪うような厳しいプレスでボールを奪うと、積極的にサイドから崩しに掛かった。特に前半は“消えていた”駒野友一がドリブル突破を試み、また前線の前田僚一や金園英学に合わせてアーリークロスを積極的に入れ続けた。そして、後半80分に駒野からのピンポイントクロスに前田が頭で合わせて１点を返し２−１に。その後もリズムを取り戻した磐田が、サイドアタックや中央突破を繰り返し、神戸ゴールに襲いかかる。同点ゴールがいつ入ってもおかしくない状況だった。

だが、その猛攻をしのぎ続けた神戸は、同87分に大久保からの平行パスを受けた森岡亮太が、糸を引くような美しいミドルシュートを沈め、勝負を決めた。

これで神戸は５試合負け無しの３連勝を飾り、１試合を残して今季の目標である“一桁順位”へ突入。次節の仙台戦に勝利すれば、広島の結果次第ではチーム初の７位入賞の可能性まである。

さぁトモニイコウ、未踏のＪ１順位へ。

以上

2011.11.28 Reported by 白井邦彦